石兎の風流日誌

日常に考えた事を俳句・短歌で綴る。

街並み・・・

2010-06-17 13:47:01 | 日記
 変わらぬ街、変わリ行く街・・・私の琴線に触れる街並み。

 先週の金曜日、運動公園で運動(走る)した後、宵のU市内を漫歩きしたくなって、何時もの帰路を変えたのだが。漫然と市内をさ迷い歩いた揚句に私の足は、何時の間にか、青年時代に通い詰めていた喫茶店の有る方向に向かっていた。
 私は、その喫茶店の前を通った時、感傷で胸が一杯になった。店内に足を踏み入れたら、まだ、私の青春の残滓が有るような気がして、死んだ弟(弟もその喫茶店の常連だった)の事を思い出せそうな気がして、泪が溢れそうになった。

 いや、全く、感傷は、手に負えない。

    =   共  鳴   =

  心は、さざ波、揺れて定まる事がない。
  私の物思いは、私の物であって、私の物ではない。
  遠く過ぎ去った時の彼方からの波動のメッセージ。
                                
                                石    兎 


 街の通りを歩いている時に、不意に寂しさに襲われる時が有る。それは、二,三日前までは、開いていたはずの店や事務所が閉店や閉鎖になっている事に気が付いた時だ。

 月曜日(六月十四日)にも、私は、この四,五年、市の運動公園(夕方日課のジョギングをする)からの帰路何時も覗く事を楽しみにしていた囲碁道場が閉鎖になっている事に気が付いて、愕然として寂しい気持ちに襲われた。

 いや、まあ、余り流行っていない道場だったので仕方が無いかという気持ちが直ぐに起きたが、矢張り帰路の間中寂しい気持ちが続いた。

 過ぎ行く者、過ぎ去る景色・・・私は一人感傷と供にここに留まっている。 


  『 アマリリス 岩の窪みに 咲いている 』      石    兎