文春文庫
2014年1月 第1刷
2017年1月 第2刷
294頁
髪結い伊三次捕物余話シリーズ第10巻
伊三次とお文の息子・伊与太が修行していた顔に大きな青あざをこしらえて絵師の家から逃げ帰ってきます
仔細を訪ねてもだんまりを決め込むばかり
やがて人相書きの腕を見込まれて不破龍之進の家で中間として働きながら奉行所で仕事を始める伊予太でした
絵師の道を諦めてしまうのか、親の心配をよそに揺れ動く心を持て余しています
一方、龍之進の妹・茜には、剣術の腕を見込まれ奥方やご息女の警護をする別式女として大名屋敷へ奉公する話が持ち込まれ、年頃になって輿入れする以外に道が無いのであれば、と引き受けることにします
それは、密かに想いを寄せる伊予太との別れも意味することになりますが、伊予太に描いてもらった不破家の庭の絵を宝にお屋敷での暮らしを始めるのでした
そんな茜の影響を受けてか伊予太も絵師の元に戻ることにします
次巻以降、伊予太や茜の成長が描かれるのでしょうか、2人の関係に何かしら変化はあるのかしら、気になります
伊三次、お文、不破友之介、いなみら親世代も変わらず元気で、上手に年を重ねています
文庫のためのあとがきは震災やご自身の病気のことが書かれていて少し寂しくなりました
シリーズも残り少なくなってしまいました
大切に読んでいきたいです
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