角川文庫
2022年6月 初版発行
解説・小松和彦
607頁
江戸、神田にある袋物屋・三島屋
一風変わった百物語を続けています
これまで聞き手を務めてきた主人の姪・おちかが嫁入りしたことを機に、その役目を引き継いだのは三島屋の次男・富次郎
さてさて、新章・三島屋変調百物語にはどのような趣向が凝らされているのでしょう
「泣きぼくろ」
再会した友が語り始める一家離散の恐ろしい運命
憑りつかれたことで人格が変わってしまう恐ろしさ
あのほくろはどこからやってきたのでしょう
元々、誰かの心にあったものなのでしょうか
「姑の墓」
村の女たちが絶景の丘に登ってはならない理由
姑の怨念の恐ろしさにザワリとなります
これで大団円、としないところが宮部みゆきさんです
「同行二人」
妻子を失った飛脚が道中出くわす怪異
本人の心の持ちようで明日は開けるのです
最初に怪異に出会った場面が怖すぎて、これは夜は読めないと思いました
「黒武御神火御殿」
異形の屋敷に迷い込んだ者たちを待つ運命
本書の半分以上を占める長さですが、先がどうなるのか気になって仕方なかったです
これ、アニメかCGで映像化して欲しいです
富次郎さん、何とか頑張りました
次巻も楽しみです
巻末に≪現在までに語られた話≫としてざっとした粗筋が載っています
ほとんど忘れていて我ながら驚き!
まめに再読しませう
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