新潮文庫
1972年1月 発行
2003年7月 65刷改版
2013年8月 73刷
解説・尾崎秀樹
野坂さん初読です
作家より歌手、タレントのイメージが強かったのと、映画の印象が強く避けていました
「火垂るの墓」
「アメリカひじき」
「焼土層」
「死児を育てる」
「ラ・クンパルシータ」
「プアボーイ」
直木賞受賞後の文章より
ぼくを規定すると、焼跡闇市逃亡派といった方がいいかも知れぬ
空襲をうけて肉親を、焼跡と、それにつづく混乱の中に失い、ぼくだけが生き残った
やがて少年院に入り、飢えと寒さのため、次々に死ぬ少年たちの中でぼくだけ、まるでお伽噺の主人公のごとき幸運により、家庭生活に復帰し、うしろも見ずに逃げ込んだ
野坂さん自身が送った戦中~戦後をそのまま小説にしています
かなり後を引く短編集ですが、戦争の悲惨さ、不条理が忘れ去られることのないよう、将来、日本が再びあの戦争の時代と同じことを起こさぬよう、読み継がれていって欲しいと思います
表紙カバーはあの映画のワンシーンです
丸善名古屋本店で『火垂るの墓』で検索して一番上に出て来たのは、ジブリ文庫から出ているシネマ・コミックでした
ジブリ文庫なるものの存在を知りませんでした
驚くことに店員さんも知らなかったそうです(^_^;)
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