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浅田次郎「椿山課長の七日間」

2016年08月13日 | あ行の作家

 

朝日文庫
2005年9月 第1刷発行
2005年11月 第4刷発行
解説・北上次郎
400頁

 

 

椿山和昭・働き盛りの46歳
接待の席で倒れ過労死
ふと気づくと四階建ての清潔な感じのするビルに向かって沙羅の花咲く道を歩いている自分がいました
なぜ、ここにいるのかはともかくとしてまるで少年に戻ったような軽やかさを感じています

 

そのビルは現世と来世の間=中陰の世界で、やってきた人を極楽行きか地獄行きかに振り分けする役所でした
まぁ、時代の流れといいますか
現世での行いが良くない人でも『反省ボタン』を押せば誰でも極楽へ行けるというシステムになっているらしいのです
「邪淫の罪」問われた椿山は反省ボタンを押して極楽へ行くことを選ばず
残してきた家族に別れを告げるため、邪淫の罪を雪ぐため、美女の肉体を借りて7日間だけ現世に舞い戻ります
椿山以外にも、役所で一緒になった交通事故で死んだ少年と人違いで殺されたヤクザが現世に戻っており、微妙なリンクを持たせつつ人と人の縁を描きます

涙と笑いの物語の中、ところどころに描かれる、人の生き様や命ある故の苦悩、孤独、再生など
人生訓のような部分もあって考えさせられるところも多かったです

 

この人の物語で締めくくられるのか?
驚きですがラストには浅田さんの優しさ温かさが滲み出ています

ご先祖様のお墓詣りに行かねば、と思いました

 

 


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2 コメント

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narkejpさん (こに)
2016-08-15 09:11:08
寒いギャグの連発に現実味がありました(^_^;)
映画、私も観ていません。
西田敏行さんですものね!
号泣必至ではないかと思います。

「シン・ゴジラ」
主人が観てきましたが「良かった良かった」を繰り返していました。息子は4回観たそうです。
楽しみですね!
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中年のしょうもないギャグが (narkejp)
2016-08-14 10:00:19
満載の作品でしたね(^o^)/
思わず笑ってしまいました。映画になっていたはずですが、そちらのほうはまだ観る機会を得ず、後の楽しみです。まずはお盆休み中に「シン・ゴジラ」を観てみたい(^o^)/
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