時代小説文庫(ハルキ文庫)
2022年2月 第一刷発行
325頁
「あきない世傳 金と銀」シリーズ第12巻
宝暦元年(1751年)の赤穂義士所縁の日に、店を開いた五鈴屋
創業10年の日を迎えようとしています
武士の裃に用いられていた小紋染めを町人のものとし
麻疹禍には鉢巻用として江戸紫の小紋染めの切り売りに応じ
呉服仲間を追われ、太物商いのみになったあとも工夫を忘れなかった
創業時からの帯結び指南に加えて、反物の裁ち方指南を開始、さらには湯帷子を寛ぎ着としての浴衣へと転じた
知恵を絞り荒波を乗り越えてきた幸と周囲の人々
本巻でもまだまだ踏ん張りどころが続きます
第1巻・源流篇からここまで、幸も不惑の年を迎えました
概ね長生きをしている登場人物と幸との縁が一人として切れることなく続いているのが好ましいです
本シリーズで、江戸の町並みや庶民の暮らし、商売のあれこれ、着物や帯、簪の知識などの知識が増えたのも嬉しいところです
残り1巻
これまでで一番安心して読めました
最後まで気は抜けませんが五鈴屋の明るい未来が見えてきそうです
幸の故郷の話が見事にカットされていて「あら」でしたけど、商売人は信用するなという父の言葉など後々思い出す形で紹介されていたのでOKかな。
小芝風花さん、フジの「大奥」もで、大人気ですね!
こにさんは原作本もお読みになっていたんですね。
12巻まであるとな?!すごいーー。
先日のドラマ、面白く見ました。
原作を先にご存知だときっと物足りなさとか違和感あるかもですね・・・