スクラップブッキング日記

スクラップブッキング講師歴18年。
作品作りに明け暮れる毎日です。

「子育て」卒業?と「はじめてのおつかい」

2015-01-06 21:16:38 | Weblog
気がつかれたでしょうか?
今年から長年、慣れ親しんだブログタイトル「スクラップブッキング子育て日記」から
「子育て」というワードを抜いてみました。

正式にブログ名を変更したわけでなく、ただの思いつきです。
(なので、ラブメモや他では以前のブログ名のままですが)

子供も気がつくと大きくなり、「子育て」という言葉が段々と遠のいてしまい、
嬉しくもあり、寂しくもある毎日です。
まだまだ「反抗期」「思春期」とめんどくさい時期を
くぐりぬけないといけませんが、そろそろ「子育て」というワードも不自然になってきたので、
とりあえずやめてみました。

ところで話は全然変わるのですが、私自身、自分が出産するまでは大の子供嫌いな人間でした。
電車で隣の席に子供が座ると、違う車両にわざわざ移動するくらいの苦手っぷり。
自分には「母性」という本能が欠落しているのでは?と悩んだ時期もありました。

ところが、そんな私でも自分の子を出産してから、「ふつ~に子供好き」になりました。
「大好き」とまでは言いませんが・・
でもそれって数値に直すと、驚異的な伸び率です
偏差値10から平均50まで伸びるくらいの急成長ですから・・・
(今ひとつ、わかりにくい表現)

虐待などの哀しいニュースを見ては、他人様の子でも眠れなくなるほどだし、
子供が小さい頃は、自分からすすんで、子育てサークルのお手伝いをやったり、
以前の私だったら考えられません。

一番驚いたのは「はじめてのおつかい」の番組を、死ぬほど馬鹿にしていたのに、
この10年、ハンカチ片手に、お正月、いつも見ています

あかの他人の子供が、買い物に行って帰ってくるだけで、何がおもしろいのか??
小さい子供をネタに番組にするなんて、邪道!
子共が嫌いな時は、そう思っていましたが、子供を持つようになってからは、180度変わりました。
人間変われば、変わるものです。
自分の子をはじめて買い物に行かせた時の、あの親の緊張感。
思い出を重ねてしまうのは、私だけではないでしょう。

おととい、夜中の番組で25年間、この番組を担当しているプロデュ―サーの裏話が
とても印象的だったので、お話ししたいと思います。

まず「どうしたらこの番組に子供を出演させられるか」とい問い合わせが多いなか、
絶対に一般で応募してくる人からは、選出しないそうです。
もし一般募集された方を選ぶと、前もって何度も子供を練習させてしまったり、
「やらせのおつかい」になってしまうからだそうです。

したがって、全国の無作為に選んだ保育園、幼稚園などの施設の園長さんに、番組の主旨をお話しして、
賛同してくださる園のみ、その中から理解を得られるご家族を探されるそうです。

ちなみに子供の年齢の下限は下はいくつからでも良いそうですが、
上限は5歳3か月までだそうです。
今までの経験上、それ以下の年齢でないと
テレビカメラを不自然に感じても、おつかいに行くことに気持ちが集中ているため、
バレる確率が低いからだそう・・なるほど。

そして、なんとこの番組、実際放送される割合は、
10本撮影して、たった1本だそうです
当日、「行きたくない」などと、だだを捏ねられ、中止になるのは当たり前。
17人ものスタッフやカメラマンが、入念に安全やカメラアングルなど打ち合わせしても、
撮影せずに終わるケースも多いそうです。

一番印象に残った話。
番組が終わった後、買い物に自信を持った子供達が
当然「おつかい」を希望してくるわけです。
もちろん、あれほど褒めまくったのだから、とめる理由などはありません。

しかし、今度は誰も見守る人がいない中、事故やけがを万が一負わない為にも、
お母さんに責任を持って、子供と一緒に安全確認を何度もしてもらうように、
周知徹底してお願いするそうです。

番組に対して、製作スタッフの一番の願いは、ただひとつ。
高視聴率でもなく、看板番組の地位でもなく
「放送終了後の子供の安全」ただそれだけだそうです

たかが「こどものおつかい」と甘く見てましたが、
一番自然な子供達の表情を引きだすためには、
小さな努力の積み重ねと、惜しまない苦労、そして子供への愛情が
鍵となっているんだなあ・・そう思うとさらに番組を見る目が変わりました

今となっては、わが家の子供達は、歩いて2分のおつかいさえも、聞こえない振りして無視したり、
法外なお駄賃を要求してきたり・・・どこでどう育て方を間違えたものかと
親として情けない気持ちでいっぱいです。

年に1度「はじめてのおつかい」を見て「ウチの子も、あんな頃は可愛かったなあ・・」
そうため息をつくのは、私だけでしょうか?