キ上の空論

小説もどきや日常などの雑文・覚え書きです。

謎の抱き枕

2021年06月05日 | 日常
 物入れに入っていた謎の抱き枕、20年以上前からうちにあったらしい。私が買ったものなのではないかと思われていたが、色柄共に好みではなく、つい最近まで抱き枕を使ってみようなんて露程も思わなかったので、違うはずと思っていた。何より身に覚えがない。
 ふと、散歩中に思い当たった。
 福袋。
 アレは、福袋に入っていたのではなかろうか。
 需要がない、好みでない、使わないからとしまわれっぱなし。完全に福袋のはずれだ。そんなものが二十年以上もの間、物入れの一部を占めていたわけだ。片付かない家のよくある話。
 せめてましなカバーをつければ使いたくなるかもしれないが、その布と技能は残念ながら持ち合わせがない。今しばらくの勘案の種として、かつて家にあったカーテンと似た柄の抱き枕は、また物入れの中で眠ることとなるのだ。せめて色合いがもう少し好みに合っていたら、諦めて使っていたかもしれないが、寝る前に目に入れたくないガチャガチャさはいかんともしがたい。
 試しに抱えてみたが、抱き枕としての需要を満たせるかと言ったら微妙なラインだった。何しろ20年以上放置されたものだ。中の綿も20年ちょっとくらいくたびれている。使わないままでいたからと言って、新品同様でいるわけではないのだ。古いスニーカーの底が持ち上がらなかった事例もあるように(注1)、長期保存された紙製品が非常に使いにくい、あるいは使えない状態になっているように、ものには使われないままでいても訪れてしまう寿命がある。
 件の抱き枕は端をほどいて綿を入れ替え、カバーをすれば使えるようになるだろう。その手間を惜しむか、捨てるかを、今日のところは決めかねている。

 注1 長い時間を経て、劣化したゴムが固まって割れて靴本体と分離した結果、スニーカーを持ち上げたら底の部分が割れたまま置かれた場所に残っていたという。

 上記は注を含めてだいたい800字以内で書いたもの。

 ロゴーンさんに聞いたら文体一致1位は海野十三でしたが指数は71.9でした(そんなに高くない)。書き癖で書くと海野先生になるみたい。
 注を消して二連ダッシュを入れたら文章がやわらかいとのこと。ちょびっと一致指数は上がり、2位宮沢賢治と並んで72.9に。

 俳句の締め切りが迫っていますが、何も浮かばないので、歩数稼ぎにちょっと遠いところまで買い物に行った際、考えていた抱き枕についての話。
 春も夏も秋もいつでもポンコツです。冬は好きですが、句の出来は伴わない。新年はぐうたらしたいから一段とポンコツです。
 句会メンバーの新作を読みたいのですが、次の句会は参加しないと他の方の句が読めない非常のライセンス。自分の句の添削してもらえるだけでもありがたいので贅沢言わないで頑張りたいけど、マイ・ホロスコープBOOKのがんばることができるかどうかのアレ、30度です。そういえば、面白そうだったから始めて、楽しいから続けているものは続きますけど、そうでないものはいつの間にか何もやってないわー。頑張れないわー。
コメント
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