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万引き家族

2018-06-21 00:29:41 | 映画
混んでる情報が入っていたが観ることができたのだ。
4番前だからスクリーンがアップで…、満喫しました。(苦笑)昔、楢山節考を最前列で観たのを思い出した。

是枝作品は全部観てるが、「万引き」のキャスティングには誰一人ケチのつけようがない。

たぶん小生の記憶にある北千住の亡くなった後何年もの間、年金が支給され固定資産税も支払っていた事件があったが、あれも着想のひとつになっているのかな。

是枝さんはいつも家族のありようを追求しているような気がするが、常に、何か欠損しているファミリーを舞台にしてる点は共通していた。

色んな評価や感想を述べてる識者や映画小僧がいて、今更という感じがするがひとこと。
笑える場面はない。がずっとスクリーンに釘づけになる。
観終わって思うのはカット、カットが計算されているなということ。演出手法は異なるかもしれないが恐らくそうだろう。そういう意味では小津映画と共通する。家族を描いたのも同じだ。
ヴィスコンティは、「家族の肖像」や 没落していく貴族階級を描いたが、是枝も家族を通して、齟齬の合わなくなった時代を、不可逆的な不条理を描いているのだろうか。だからカンヌでも受けるのだろう。普遍性あるのだ。
山田洋次の描く家族とは全く違う。

あとは好き嫌いの問題だ。

是枝さんて真面目なひとなんだろうな。