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◆橋上のギャラリー
大落古利根川に架かる古利根公園橋は、その名の通り、橋の上に公園がある橋で、春日部市の市制30周年にあたる昭和59年(1984)に完成しました。
その橋上には、青銅(ブロンズ)製の単身の人物像の彫刻が5体あり、「彫刻のある街づくり」初期の平成2年から3年にかけて設置されました。
その他にも、市制30周年記念として設置された彫刻「春陽」、さらに古利根川東岸の岸壁には「滝と噴水(トテ馬車)」(雨宮一正作)の絵などが刻まれています。
今やかすかべの風景にすっかり溶け込んで、彫刻がある「橋上のギャラリー」として市民に親しまれています。
◆滝と噴水(トテ馬車)
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作者
雨宮一正(あまみや・いっせい)
1934年長野県生まれ、1963年東京藝術大学彫刻科卒。
その後、フランスへ留学、ハンガリーなどヨーロッパ各国を回り制作を続けた。
参考:池田記念美術館のサイト
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◆余話
このレリーフ状の彫刻は、明治26年(1893)6月1日〜明治30年18975月31日まで粕壁・最勝院から東京・千住茶釜橋間を走っていた「千住馬車鉄道」がモチーフと言われています。
トテ馬車の「トテ」は、昔のお豆腐屋さんの吹くラッパを使い「トテー、トテトテトテー」と、馬車を引く馬の歩くリズムに合わせ、乗客に聞かせたことに由来すると言われています。なお、テト馬車とされるのもありますが、恐らく同じ由来だと思われます。
「千住馬車鉄道」に関する史料は公文書しか残っていませんが、往時の馬車鉄道の様子を想像させる貴重な作品だと思います。
また、作品名が『滝と噴水』となっていますが、あくまでも想像ですが、壁面全体が流れる「滝と噴水」を表現しているように思います。
雨宮一正の貴重なレリーフが古利根公園橋に残っていることは春日部市民の誇りです。
是非、公園橋のデッキから貴重な作品をご覧ください。
7回にわたり古利根公園橋上にある彫刻を見てきました。日本が誇る著名な彫刻家の作品です。
ここで一旦彫刻から離れますが、この他にも多くの彫刻がありますので折に触れてご紹介してまいります。