■藍染 蛙さん
注染の伊勢保染工所を尋ねた後、草加の蛙印染織工芸へ。みんな到着して、社屋のいり口にある看板の「蛙印」を見て、文字通り素直に読んだらいいのか分からず、首をかしげながら2階へ。社長さんのお話では素直に「かえるじるし」でいいんだそうです。先代の社長が工房がある場所が「柳之宮」なので、小野道風の故事に習い、柳の枝に跳びつこうと何度も試みる蛙にちなんで、しゃれでつけたそうです。
しかし、写真の藍甕の渦、見事でしょ。3代目が、藍甕のご機嫌を伺うためにかき棒で攪拌している様子を撮ったですが、(撮ったのは、私ではなくアラレですが…)、見ていて惚れ惚れしてしまいました。藍の様子はご機嫌のようで、人で言えば青年期だそうです。一番渦が深いときは、甕の底が見えるんです。少しもこぼさず、プロの技はすごいものですね。