
定期預金は有利か
次は定期預金である。ここでも大手都市銀行とは一線を画して、預金金利を高く設定している銀行が存在する。預入期間によって金利が変わってくるところが多いので、注意が必要である。また、預入方式が、単利か複利かによっても、受け取る金額に違いが生じる。さらには、各銀行が年間数回キャンペーンを実施し、特別な金利設定をおこなう場合があるので、各銀行の金利を適宜確認する必要がある。ここでは現時点(2021年5月末現在)での最大金利での比較である(キャンペーン除く)。
東京スター銀行 0.25%(条件あり)
オリックス銀行 0.23%(5年)
あおぞら銀行BANK支店 0.2%(1年)
SBJ銀行 0.2%(5年)
大和ネクスト銀行 0.05%
オリックス銀行では、5年間で0.23%となる設定がある。仮に100万円を5年間預けた場合、半年ずつ複利計算されるプランなので、5年後の利息受け取りは11,560円(税引き前)となる。単利計算よりは、60円程度と僅かだが、有利とはいえる。
仕組預金は危険!
ここで注意が必要なのは、定期預金と仕組預金は異なるということ。銀行によっては、仕組預金の予定金利を掲げて、積極的な勧誘をおこなっているが、これはデリバティブ取引というリスクを織り込んだ形態であることを理解する必要がある。仕組預金は、顧客が預けたお金を銀行がデリバティブ取引で運用し、利益を狙うことで高い金利が期待できる仕組みであり、外貨預金や投資信託などとの組み合わせによるリスクが内包されている。元本割れもありうるので、かなり慎重に考える必要がある。個人的にははっきり言ってお勧めはしない種類の形態である。
結局のところ
超低金利状態の目下では、様々な手を尽くしても、銀行の普通預金&定期預金では、所詮この程度のリターンしか期待できないのが実情である。100万円預けて、1年で2000円程度の手取りなら、家族とラーメンを一度食べに行って終わってしまう程度で終わってしまう。
これが元手10億円だと、1年で200万円程度の手取りになる計算となる。庶民には全く無関係の話だ。
最初に戻るが、手っ取り早くお金を増やす最善の活動は、やはり働くことである。コツコツ働いていけば、着実にお金を増やすことができる。不労所得に期待するのは、この超低金利時代庶民には難しい話である。