ぽれぽれ百綴り

犬好きおばさんのんびり雑記。

ご庶民の味方「ホーカーズ」とは?

2011-05-20 10:44:04 | Singapore/外出&食い意地
この際だから、ホーカーズで食べたものもご紹介します。
今日は、「ホーカーズとは何?」までを私の視点から。
 
ホーカーズとは固定化された屋台の集合体みたいなもんです。
植民地時代から出稼ぎ労働者が多く、外食文化が根付いたシンガポールでは、
昔から故郷の味を提供する様々な屋台があちこちにあったのだけど、
近代化を進める政府の方針で、衛生的な指導もしやすいように集められたのだとか。
衛生チェックを受けた証明であるAからDまでの評価をお店の見えるところに貼っていることもあります。
最高がA、最低がD。
Dのお店を見たことがないのですが、果たしてわざわざ貼るものなのでしょうか?
 
ホーカーズは人が集まりそうないたるところにあります。
街なか、駅前、商店街、ショッピングセンター内、市場併設、団地の1階など。
規模は100店も集まった巨大なところから、数店舗のこじんまりしたところまで。
私の場合、徒歩数分の圏内に少なくとも5ヵ所あり、うちふたつは数十店舗の規模です。
客席は全店共有で、お客さんはどこに座ってもよく、外壁がないので空調はありません。
熱気あふれる(というか単に暑い)客席で食べるもよし、
テイクアウトして涼しい自宅やオフィスで食べるもよしなのです。
  *注:シンガポールはイギリス英語なのでテイクアウェイというようです。
 
 
 【街なかにある規模の大きい有名ホーカーズ】
 
メニューはやはり中華系が多いですが、ドリンクは必ずあるし、インド系やマレー系もあります。
規模の大きなところだとスナックや冷たいスィーツも充実しています。
安い、ウマイ、早いと3拍子そろって、気軽に食べられ、いたるところにあるので、
私をはじめとするご庶民の強い味方です。
 
安いは、中華点心が$1.5(約100円)、麺や定食なら$2.5(約170円)くらいから。
ドリンク$0.6(約40円)、デザート$1.5(約100円)くらいからといったところです。
この国ではスーパーや商店街で買い揃えられる食材の値段は日本より少し安めなだけなので、
ホーカーズのほうが、ずっとずっと安上がりでバラエティに富んた食事ができるのではないかと。
 
ウマイは意見の分かれるところですが、なんせ屋台の集合体だから、
ピーク時などどこのお店にお客さんが群がっているかとか、お客さんが食べている食器は何色が多いかで、
初めて行くホーカーズでもおいしいお店が見分けられそうです。
おひとり様の私は、席が取りにくくなることを避けてピーク時をはずしていくから、
そういう見分け方ができないこともありますが、大きくはずれたことはありません。
おいしくないお店は葬り去られていくのだと思います。
 
「食器が何色か」というのは、共有席で食べるから、
お店ごとに自分のところの食器がわかるように(後で回収できるように)、色分けされていることが多いことからです。
白地にふちどり入りとか、模様入りとかの場合もありますが、単色で色分けされていることが多いような。
出店するときに、「うちの色はこれでいきます」と管理人さんに申請したり、
「新しく出店するなら、今、赤色ならあいてるよ」というふうに決められるんでしょうかね。
個人の感想ですが、緑やオレンジ、黄色くらいまでなら許せるのですが、
紫やピンクなど、どうしても盛られた食事がおいしそうには見えない色だったこともありました。
そんな色がお店の食器カラーとして決められた時点で、そのお店はハンデを背負わされている気がします。
 
ともあれ、ホーカーズはシンガポーリアンの生活にしっかり根ざしているようで、食事時は大変なにぎわいです。
近所のホーカーズでは、ひとりでわしわし食べているひともいれば、家族みんなで来ていたり、
主婦らしきひとが家族分のテイクアウトをしている姿もよく見かけます。
カップルで語らっていたり、特に何を食べるでもないご老人たちが集っていたりする姿もごく日常。
郷に入れば、郷に従え。
日本ではおひとり様で外食なんて、値段も高ければお店の敷居も高くて、おいそれとできなかった私ですが、
ここシンガポールでは、お昼間や相方が出張中のときなど、ホーカーズをおおいに利用させてもらっています。
この国では私、大理石の愛とホーカーズの恩恵さえあれば、しあわせに暮らせるように思います。
…私の存在価値ってどこに?
 
風邪で苦しむ相方は、今日も悲壮な表情で出勤しました。

 



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