オオカミになりたい(遺言)

ずっとそばにいるよ

古今名婦伝 「長山宵子」

2018-05-18 | 豊国錦絵

長山宵子(ながやましょうこ)は江戸時代前期-中期の女性

寛文11年(1671)-正徳2年(1712)

慶応2年(1866)出版  歌川豊国(国貞)絵

 

長山宵子は常州(常陸国)長山七平の女(むすめ)で

師岡輿右エ門(もろおかうえもん)に嫁いだ

若黨(わかとう)に不届き者がいて夫の留守に

宵子にせまり憐戀(れんれん)の情を述べて密に通ぜんことを乞う

宵子一刀に若黨を斬り 夫帰宅の上しかじかと告るに

顔色も平生と異ならず心配することのない烈婦であった。

実子はいなかったが 家婢(こしもと)が一子を産み

その子善助と號(なづ)け いたわり心をこめて養育し

善助は十五歳まで宵子を実母と思い育つ

善助が幼年に重き病にかかった時

宵子は神嵜(かんざき)寺に裸足詣りして病は忽ち癒えた 

貞烈慈愛婦道の龜鑑(かがみ)と云うべし

             (柳亭種彦記)


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