3月24日の朝日歌壇です。
毎週素晴らしい短歌が掲載されていますが
目先が忙しくってなかなかご紹介できません。
今回もぼやぼやしていたら次の週が迫ってくる。
そんなワケで3月24日の朝日歌壇より
私の独断と偏見で選んだ短歌をご紹介します。
※印は私の感想です。
雪のあさ 凍死者ありて 唯一の 彼の証しは 母の写真のみ (ホームレス/Tさん)
※なんともやるせない、切ない一首です。このやりきれない思い、どこにぶつけましょうか!
でこぼこの まんまで生きて 行くわたし でこにもぼこにも 磨きをかけて (横浜市/Kさん)
※こう言える方は素晴らしい方だと憶われます。
嫌韓論 ヘイトスピーチ 日韓は ひとつの茎に 咲く花なるに (東京都/Tさん)
※古から中国、韓国とは深い交流があり、日本の文化も中国、韓国から受けて花開いたものです。
「似ている」は 「違う」ということ 道端で 不意に寂しく なるということ (和泉市/Hさん)
※先日、今はない家内の父親に似た人とすれ違いました。私に会釈されました。呆然となりました。
「一両目に 乗っています」と あなたから メール届いて この街は春 (瀬戸内市/Yさん)
※青春です。いいですね。
弁当に 感謝のメールした 日あり 喜ぶ妻(おまえ)の 返信残る (宇都宮市/Sさん)
※ぐぐっと胸に迫ります。いいご夫婦だったんだ…なおさら胸が痛い。
「大学が 見る目なかった だけです」と 君に言わせて 薄青き春 (熊本市/Kさん)
※人生は長いし、これからももっと辛い事もたくさんあります。
ユメカサゴ 猟られて海に 返されて もうこの国に 近づくなかれ (福島市/Mさん)
※そうです。こんな国に近よっちゃ~ダメですよ。
卒業式 明るく弾こう 私より 先にピアノが 泣かないように (富山市/Mさん)
※素晴らしい学生時代だったのですね。
うらうらに 春の陽光身に 浴びて 猫は背伸びす 監獄の庭に (アメリカ/Gさん)
※何も言う事はありませんが、この方の歌を見るたびに(なぜ、どうして…)残念な思いです。
本当は フィギアスケートは キライだと 言い出しにくい 宴会の席 (高槻市/Hさん)
※本当は 安倍さんなんか キライだと 言い出しにくい 世相の流れ
ひと住むは 二軒となりし 山里に 税申告の 広報車鳴る (防府市/Sさん)
※いろんな事を思います。限界集落、お役所仕事…なの?
森林が 96パーセントの わが村に コンビニ2店 深夜まで開く (北海道/Sさん)
※コンビニがあるから助かってるんでしょうね。でも儲かってなさそう。
今日もまた 短歌を作る美しい 見えない 何かが消え ないうちに (横浜市/Eさん)
※中学3年生の作だそうです。選者の言葉に「乾坤の変は風雅の種なり」という芭蕉の言葉を思い出すとありました。
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ありがとうございます