Myselves

言葉と音楽に隠された魔法を探して放浪中。
そんな『自分自身』たちの旅の様子は?

「たいせつなことはね、目に見えないんだよ……」

2009-05-22 22:02:27 | 言語
Bonsoir.


記事のタイトルはもちろん【星の王子さま】から。
今は著作権が切れて、続々と新訳が出されているようですね。

買うかどうかすごく迷ってます。だってすっごく気になるんですもの。



さて本題。

私の指導教員が、【星の王子さま】の大ファンなんです。
んで、多くの言語に訳されている【星の王子さま】をいっぱい持ってるわけ。
原語のフランス語はもちろん、英語、ドイツ語、中国語、韓国語、ロシア語、ヒンディー語、ペルシャ語などのほか、アルメニア語、モンゴル語、フィンランド語など、ありとあらゆる原語で訳された【星の王子さま】をもってるらしい。研究室には置いてない、はず……)。
そういうわけで、毎年学部の3年生は、自分の専攻語以外の言語で書かれた【星の王子さま】を解説する、という課題が出ます。
私はモンゴル語だったなあ。その時は心底ロシア語を勉強していてよかったなと思ったよ。キリル文字は一応読めるんで。


で、その指導教員から、休学中の私にリハビリを兼ねてアルバイトの打診がありました。

いわく、「トルコ語の【星の王子さま】を言語学的に解析してみてほしい」とのこと。



たかだか修士課程在籍中の院生ができることなんて多くはないんで、実際は『解析』というより『データベース化』の方が正しいんだけどね。
詳細は専門用語のオンパレードなので省くけど、『形態素分析』といえばわかる方も多いんじゃないかな?


私自身、【星の王子さま】は大好きなので何語で読もうが苦労する、ってことはそんなにないかな。事実、モンゴル語もわりと楽しめたし、フランス語でも読んだし。


が、それを『研究のテーマ』とすると……。
中には「なんだこれ!?」っていうような接尾辞があったり、「これは助動詞?」っていうのがあったり、と思ったより大変です。
さらに、どんな接尾辞が何回出てきたか、なんて集計作業すると……



ぴぎゃー!!



とはいえ、少しずつやってるよ、はい。
なんとなくだけど、翻訳した人のクセみたいなのも見えてきたしね。
先は長いけど、「急がない仕事」らしいので自分のペースでやっとります。


実は先生が少しだけ解析してたんですが、たまに間違ってたというオチつき(笑)

ま、私の指導教員はシベリアの原住民の言葉とその仲間(『ツングース諸語』といいます)なので、仕方ないか。





さて、やる気が出たら、また王子さまに会いに行きます。


写真は
1枚目:フランス語版の表紙
2枚目:日本語版の見返し
3枚目:トルコ語版の第3節の挿絵

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