旅路(ON A JOURNEY)

風に吹かれて此処彼処。
好奇心の赴く儘、
気の向く儘。
男はやとよ、
何処へ行く。

紅葉狩の「狩り」

2006年11月20日 00時15分59秒 | Weblog


「日本国語大辞典全20巻」で調べてみました。

「狩る」には、鑑賞し楽しむために野山に草木を尋ね求める、求めて行くという意味があると「奥義抄」に記されているそうです。

【奥義抄】(アウギセウ)おうぎしょう
平安後期の歌学書。3巻。藤原清輔ふじわらのきよすけ著。天治元年(1124)から天養元年(1144)の間に成立。序と式(上巻)、釈(中・下巻)に分かれ、式は六義や歌病などについて解説、釈は和歌の語句の注釈。

その奥義抄によると「さくらがりとは、桜を尋ね求むるなり。何をも求むるをば「かる」と云う也」なのだそうです。そして、「狩り」は動詞「狩る」の連用形の名詞化ですから、「山野に行って、花などの美しさを観賞すること」を、「狩り」と言うようになりました。典型的な用例が「さくら狩(り)」や「もみじ狩(り)」です。ならば、「山つつじ狩り」や「ぶな狩り」だってありうるのでしょうね。

そういえば、謡曲「紅葉狩」の稽古で腿を痛めたことがあったっけ。旅路を急ぐ紅葉狩ぃ~・・・