究極のインフレーションともいえるバブルについてはエドワード・チャンセラー著「バブルの歴史」、ガルブレイス著「バブルの物語」を読み終えて一定の理解がある。対照的な経済現象といわれるデフレーションについて知りたくなった。私の好奇心はいつもこうだ。突如として知りたくなる。知りたくなることに因果や脈略(筋道)はない。ある晴れた日に嵐のように知りたくなる。
たまたま、私にとっては馴染みの深い(知り合いという意味ではない。かなりの著作を読んでいるという意味だ。)岩田規久男学習院大学教授が最近、講談社現代新書から「デフレと超円高」を出した。教授は10年ほど前に「デフレの経済学」という本を書いている。手始めにこの2冊を読んでから、現在の日本を覆うデフレという経済現象について解明してゆく予定だ。
わが国がインフレーションの襲来を危ぶんでいた時代(15年くらい前まで)の経済関係の蔵書が数百冊ある。これらの本を読みなおすだけで経済学を飯のタネにする学者、評論家諸氏の洞察力というものがどれだけ見当はずれでいい加減な代物だったかが明らかになることだろう。何がハイパーインフレだ。信じて踊らされた側にいた者としては複雑な心境だ。
ものごとは自分の頭で考えて自分で判断しなければならない。とくに経済学という学問はそうだ。借り物の知識では権威と実体経済から二重に裏切られる。だから今回は従来の学説を批判的に摂取したい。デフレと超円高は雇用を直撃する。2009年の統計によれば企業内の潜在的失業者は528万人から607万人にのぼり、国の雇用調整助成金(雇調金)によって企業がかろうじて正社員の雇用を守っているわが国の実質的な失業率は13~14%に達している。
たまたま、私にとっては馴染みの深い(知り合いという意味ではない。かなりの著作を読んでいるという意味だ。)岩田規久男学習院大学教授が最近、講談社現代新書から「デフレと超円高」を出した。教授は10年ほど前に「デフレの経済学」という本を書いている。手始めにこの2冊を読んでから、現在の日本を覆うデフレという経済現象について解明してゆく予定だ。
わが国がインフレーションの襲来を危ぶんでいた時代(15年くらい前まで)の経済関係の蔵書が数百冊ある。これらの本を読みなおすだけで経済学を飯のタネにする学者、評論家諸氏の洞察力というものがどれだけ見当はずれでいい加減な代物だったかが明らかになることだろう。何がハイパーインフレだ。信じて踊らされた側にいた者としては複雑な心境だ。
ものごとは自分の頭で考えて自分で判断しなければならない。とくに経済学という学問はそうだ。借り物の知識では権威と実体経済から二重に裏切られる。だから今回は従来の学説を批判的に摂取したい。デフレと超円高は雇用を直撃する。2009年の統計によれば企業内の潜在的失業者は528万人から607万人にのぼり、国の雇用調整助成金(雇調金)によって企業がかろうじて正社員の雇用を守っているわが国の実質的な失業率は13~14%に達している。