注射の仕方を教えてもらうために、病院へ行った。
二人で行くため、介護の車ではなくてタクシーで行くことになった。
ところがそれの乗り降りがまた大変なのである。
そして、とにかく病院へ着き、大分待った後、呼ばれて中に入っていった。
担当してくれたのは、婦長さんだったが、注射のやり方は熟知しているものの、今回行う注射のテキストははじめて読むらしい。
こちらは、DVDを見て、テキストも読んでいるのに、婦長さんは文字をたどりながら読んで、教えてくれるのである。
もうそんなこと知っているともいえない。
そして、テキストの最後まで、一応教えてくれたけれど、こちらの知りたい肝心なことは何も教えてくれなかったような気がする。
問題は注射器をどのような角度で、どの程度の強さで刺すかの感触がまったく分からないのである。
妻が出来るだけ自分でやりたいというので、注射器の中の空気を抜いたのだが、1,2滴針先から出る程度に押すのだが、手の自由が利かないために、シュー多くの液が出てしまった。
高価な薬でもあり、きわめて少量しか注射をしないというのに、その多くが針をさす前に出てしまったのである。
どうやら、これではとても妻一人では出来ず、やはり私がやることになりそうである。