失われたメディア-8cmCDシングルの世界-

50円とか100円で叩き売られている8cm CD singleを見るとついつい買ってあげたくなることはないか。私はある。

「ウェスト・エンド・ガールズ」 EAST17 1993年

2009-10-24 | 
もうダシにしても酷過ぎる…

ペット・ショップ・ボーイズ(以下PSB)が1985年に放ったヒット曲を、EAST END BOYS4人組がカヴァー(左下の短冊)。

①WEST END GIRLS -FACES ON POSTERS MIX-
(Tennant/Lowe)
オリジナルに近いけど微妙に品がないバックトラックに、知性の感じられないラップが乗る残念な仕上がり。

②WEST END GIRLS -KICKING IN CHAIRS MIX-
スピード・アップしたヴァージョン。

③MASSAGE FROM EAST17
お前ら、アイドルだったのか?ファンへのメッセージ。

定価930円、中古で100円。
特製フォトカード付き。ジャケが三つ折りになっていて、開くとメンバー4人の写真が。これがどいつもこいつも発情期ヅラしてヒップホップファッションでキメた救いようのないヤングさんたち…こんなの見てしまうと、ジャニーズのレベルの高さがよく分かる。


上、1986年リリースのPSBのファースト『PLEASE』(邦題:ウエスト・エンド・ガールズ)。ジャケのど真ん中に小さくふたりの写真が入っているが、この大きさじゃまったくわからんね。

2曲目が「WEST END GIRLS」。街の喧騒をシンセに置き換えたような、チープでクールでダルいバックトラックに、つぶやくようなニール・テナントのラップ。サビでは一転、抒情的なメロディへと展開し、キメの「♪WEST END GIR~LS」で再びクールに着地する。改めて、名作です。ロンドン、ウエスト・エンド(だよね?)の街をPSBのふたりが歩きまわるクリップも印象的だった。ニールはスーツにロング・コートで歌いながら、クリスはカジュアルファッションで黙ってついてくる。当時ウォークマン(もちろんカセット)でこれ聴きながらPSB気どりで新宿とか歩いてた記憶が…

右下は石川秀美の20thシングル「LOVE COMES QUICKLY ~霧の都の異邦人~」(1986)
作詞・作曲:N.Tennant/C.Lowe/S.Hague、森雪之丞、編曲:Tommy Eyre
上記『PLEASE』の4曲目「LOVE COMES QUICKLY」のカヴァー?テキスト339ページには「石川秀美に提供」とAmabile氏が書いているので、こっちがオリジナルだったんだっけ?どちらにしてもほぼ同時期にリリースされた兄妹ヴァージョンと言える。秀美の落ち着いた歌唱は、まさに「哀愁のヨーロッパ」路線ど真ん中のPSBの曲に合いすぎていて(アレンジもほぼPSBと同じで)逆にもの足りない。なんだろ、すっきりし過ぎっていうか。ルックスも声もレベルは高いのだが。「♪私 愛を失った異邦人 WOO WOO」雪之丞はいつもの感じで。この曲の12インチシングルのB面がStephen Duffyのカヴァーというのは知らなかった。さすが、「80'sロマンス」!と唸るのみ。

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