失われたメディア-8cmCDシングルの世界-

50円とか100円で叩き売られている8cm CD singleを見るとついつい買ってあげたくなることはないか。私はある。

「おざきんちのばばあ3」 まりちゃんズ 1994年

2010-12-02 | 
まりちゃんズ are; 藤岡孝章、尾崎純也、藤巻直哉

まりちゃんズの代表曲「尾崎家の祖母」は3ヴァージョン存在する。

オリジナル・ヴァージョンは1975年リリースのセカンドシングル「ひがみブルース」のB面。「尾崎家の祖母PARTⅡ」は同年のデビューアルバムに収録。長い活動休止期を経て、1994年に第3ヴァージョンが8㎝CDとしてリリースされた。

①尾崎家の祖母パート3
作詞:まりちゃんズ&赤坂泰彦、作曲:藤岡孝章
なぜ19年ぶりに新ヴァージョンが作られたというと、DJ赤坂泰彦のラジオ番組でオリジナルヴァージョンが話題となり、1994年にシングルCDとして再発されたのがきっかけのようだ。
サンバホイッスルにグルーヴィーなパーカッション、そしてなにやらブルーズィーなギターは…なんとCharが弾いてるのだ!Charの初レコーディングがこの作品だったらしい。19年前のオケをそのまま使用しちゃうほど演奏の完成度は高いが、歌が始まると一気に70年代アングラフォークぽくなる。2番を「♪俺んちのばばあは」と歌う尾崎純也のヴォーカルスタイルが、なかなかにパンキッシュ。サビは「おざきんちのばばあは93」。前作「パート2」からちゃんと歳を重ねている。
間奏に「ヘイ、紅白出ようぜ、ヘイヘイ」とかけ声が入っている。当時はもちろん紅白なんて出るわけがない、と本人たちもスタッフも思ってたはず…

②尾崎家の祖母パート2
作詞:まりちゃんズ、作曲:藤岡孝章
アルバム『三巴狂歌』収録のセカンドヴァージョン。サビは「おざきんちのばばあは73」。ちなみにファーストヴァージョンでは「72」だった。

③カラオケ

定価1000円、レンタル落ち100円。
歌詞は「アーティストの意向により」記載なし。

まりちゃんズはこのシングルで活動再開したが、その後大きな展開はなく自然消滅?2005年にはメンバーのふたりが「藤岡藤巻」としてデビュー。藤巻氏がジブリ映画の制作に関わっていた縁で、「崖の上のポニョ」の主題歌を8歳の女性ヴォーカルのバックで歌い、藤岡藤巻は一挙に全国区へ。2008年大晦日、「藤岡藤巻と大橋のぞみ」としてNHK紅白歌合戦出場を果たしたのだった(藤岡孝章が体調を崩していたため、実際に出たのは藤巻直哉のみ)。
今年10月発売のニューシングルは、「里田まいと藤岡藤巻」名義の「続・オヤジの心に灯った小さな火」。2007年のオリジナルヴァージョンから3年、またもや歌詞を変えてリサイクル商売しているみたい。このへんは、まりちゃんズ時代から一貫した姿勢と評価すべきなのか。



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