
欧陽菲菲(オウヤン・フェイフェイ)のデビューシングル「雨の御堂筋」を含む、「CDミニアルバム・ベスト4」シリーズの一枚。1989年発売。
①ラヴ・イズ・オーヴァー(LOVE IS OVER) 1979
作詞・作曲:伊藤薫、編曲:若草恵
オリジナルリリースは1979年だが、ヒットしたのは1983年らしい。そんなじわじわヒットエピソードが似合う、じっくり盛り上げるフェイフェイの代表作。「あなたのため」に身を引こうとする年上の女の心情を歌った、シンプルで、こってりとしたバラード作品だ。最初抑え気味に、後半爆発するソウルフルなヴォーカルが聴きどころ。ん~分かっちゃいるけどやっぱりグッときちゃうね。
②雨の御堂筋 1971
作詞:林春生、作曲:THE VENTURES、編曲:若草恵
60年代後半以降、現在に至るまで、世界で最もベンチャーズ人気が高い国はニッポンである。その人気に応える形で1970年前後にベンチャーズが書いた日本向けあるいは日本を題材とした曲に、日本語詞を乗せた作品がヒットを連発した。これらの楽曲は俗に「ベンチャーズ歌謡」と称される。渚ゆう子がその代表的なシンガーで、1970年の「京都慕情」は矢野顕子もカヴァーした名曲。
さて、台湾出身の新人シンガーのデビュー作としてベンチャーズが書き下ろしたこの曲は、ベンチャーズ歌謡の最高峰。内容的には渚ゆう子作品で見られるあからさまな(エキゾティシズムとしての)日本趣味はなく、嫌みのない「歌謡ロック」が成立している。③④のベタな昭和歌謡アレンジに比べ、ドラム・ベースの音圧&グルーヴは明らかにロック的だし、ギターも当時の基準からすると相当前に出てきている印象。同時期のスティーヴィー・ワンダーが多用していたシンセの音が隠し味として効いている。ワイルドかつ舌足らずなフェイフェイのヴォーカルも最高!こりゃあヒットするわ。ちなみにベンチャーズ自身も「Stranger in Midosuji」のタイトルで録音を残している。
③夜汽車 1972
作詞:橋本淳、作曲:筒美京平、編曲:川上了
「パパヤパヤパヤ」と表記するしかないイントロのブラスの音、ムードミュージック調のストリングス、そして個性を押し殺した3~4人の女性によるコーラス。ここまで昭和40年代なアレンジには強烈なノスタルジーを感じずにはいられない。
④雨のエアポート 1971
作詞:橋本淳、作曲:筒美京平、編曲:川上了
フェイフェイのセカンドシングル。デビュー曲②が特大ヒットになったので、定石どおりタイトルに「雨の」は付けておいた。イントロが「ミッション・インポッシブル」に似てる。
定価1339円、中古で100円。
ルックスも迫力あるなあ。昨年、還暦を迎えていらっしゃいます。
関連ベンチャーズ
「かなりKiTeRu恋」V.I.P. 90年代のベンチャーズ歌謡。
①ラヴ・イズ・オーヴァー(LOVE IS OVER) 1979
作詞・作曲:伊藤薫、編曲:若草恵
オリジナルリリースは1979年だが、ヒットしたのは1983年らしい。そんなじわじわヒットエピソードが似合う、じっくり盛り上げるフェイフェイの代表作。「あなたのため」に身を引こうとする年上の女の心情を歌った、シンプルで、こってりとしたバラード作品だ。最初抑え気味に、後半爆発するソウルフルなヴォーカルが聴きどころ。ん~分かっちゃいるけどやっぱりグッときちゃうね。
②雨の御堂筋 1971
作詞:林春生、作曲:THE VENTURES、編曲:若草恵
60年代後半以降、現在に至るまで、世界で最もベンチャーズ人気が高い国はニッポンである。その人気に応える形で1970年前後にベンチャーズが書いた日本向けあるいは日本を題材とした曲に、日本語詞を乗せた作品がヒットを連発した。これらの楽曲は俗に「ベンチャーズ歌謡」と称される。渚ゆう子がその代表的なシンガーで、1970年の「京都慕情」は矢野顕子もカヴァーした名曲。
さて、台湾出身の新人シンガーのデビュー作としてベンチャーズが書き下ろしたこの曲は、ベンチャーズ歌謡の最高峰。内容的には渚ゆう子作品で見られるあからさまな(エキゾティシズムとしての)日本趣味はなく、嫌みのない「歌謡ロック」が成立している。③④のベタな昭和歌謡アレンジに比べ、ドラム・ベースの音圧&グルーヴは明らかにロック的だし、ギターも当時の基準からすると相当前に出てきている印象。同時期のスティーヴィー・ワンダーが多用していたシンセの音が隠し味として効いている。ワイルドかつ舌足らずなフェイフェイのヴォーカルも最高!こりゃあヒットするわ。ちなみにベンチャーズ自身も「Stranger in Midosuji」のタイトルで録音を残している。
③夜汽車 1972
作詞:橋本淳、作曲:筒美京平、編曲:川上了
「パパヤパヤパヤ」と表記するしかないイントロのブラスの音、ムードミュージック調のストリングス、そして個性を押し殺した3~4人の女性によるコーラス。ここまで昭和40年代なアレンジには強烈なノスタルジーを感じずにはいられない。
④雨のエアポート 1971
作詞:橋本淳、作曲:筒美京平、編曲:川上了
フェイフェイのセカンドシングル。デビュー曲②が特大ヒットになったので、定石どおりタイトルに「雨の」は付けておいた。イントロが「ミッション・インポッシブル」に似てる。
定価1339円、中古で100円。
ルックスも迫力あるなあ。昨年、還暦を迎えていらっしゃいます。
関連ベンチャーズ
「かなりKiTeRu恋」V.I.P. 90年代のベンチャーズ歌謡。
一体どんだけ日本好きなんだ。
まあそれはそれとして、「雨」できっとくると
思ってました。フィーフィー。嬉しいなあ。
「夜汽車」が入ってるんですね。好きな曲です。
まさに昭和40年代歌謡独特のあのノリ、たまりませんね。
本題とは離れるけど、やっぱ「ラヴ・イズ・オーヴァー」
は大好きだなー。ぐっときちゃうんだなー。
ベンチャーズはきっと、日本人好みの伝統芸能気質があって、しかも礼節を重んじる(旧い)日本人的メンタリティを持っているんでしょうねえ。
フィーフィー、「きっとくる」ってスゴ過ぎです(笑)完全に読み切られているっ!
昭和40年代歌謡アレンジの肝は「ダン池田とニューブリードで対応可能」ってルールでしょうな。その点、「御堂筋」はやや規格外です。「ラヴ・イズ・オーヴァー」いや~やっぱ我々世代のリアルタイムはコレですよねえ。