失われたメディア-8cmCDシングルの世界-

50円とか100円で叩き売られている8cm CD singleを見るとついつい買ってあげたくなることはないか。私はある。

「マンダム 男の世界」 ザ・ブロンソンズ 1995年

2016-11-01 | 
The Bronsons are; みうらじゅん+田口トモロヲ

ザ・ブロンソンズ唯一のシングル。アルバムも一枚存在する。

①マンダム 男の世界 フィーチャリング大塚周夫
作詞・作曲:Mat & Howard Cain、訳詞:ザ・ブロンソンズ、編曲:福田裕彦
オリジナルはJERRY WALLACE「Lovers Of The World」(邦題:マンダム~男の世界)、1970年。男性用化粧品「mandom」のTV-CMに当時大人気だったチャールズ・ブロンソンを起用。そのバックに流れていたのがこの曲。カントリー歌手ジェリー・ウォレスの日本ローカルシングルで、日本人しか知らない大ヒット曲なのだ。確かに中古屋の7インチコーナーでブロンソンジャケのシングル盤をよく見かける。
冒頭、大塚周夫の「う~ん マンダム」の声で勝負あり。実際のCMではブロンソン本人が顎をさすりながらつぶやくこのセリフは当時流行語になった。それをブロンソンの吹き替えといえばこの人、大塚周夫に言わせた。歌はみうらじゅん&田口トモロヲが勢いだけで熱唱する想像どおりの出来。「いい感じだぜ」「やるじゃないか」などとブロンソンキャラでちょいちょい突っ込みを入れてくる大塚周夫の声がよすぎて聞きほれる。間奏は大塚周夫語りソロ(ナレーションともいう)。「ワイフを愛しつくせ ファミリーを守るんだ ビジネスは選ぶなよ ルックスなんて気にするな それがブロンソンさ」最高!完全に大塚周夫が主役の作品。

②大脱走'95
作詞:Al Stillman、訳詞:ザ・ブロンソンズ、作曲:Elmer Bernstein、編曲:福田裕彦
ブロンソンの出演作で最もメジャー?少なくともテーマ曲の知名度では群を抜いている。1963年の映画「大脱走」のテーマ曲を日本語カヴァー。もともとの英語詞もたいがい酷い内容(浮気男の開き直り?)なのだがブロンソンズもなかなか酷い。「オレ 穴を掘る わき目もふらずに掘る しかしオレ 穴が好き 自由を求めて」映画の内容とちょいエロをミックス。90年代的ビートに乗せて歌われるマーチ曲は軽薄なサウンドだけど、最後に「それが男さ」と締めればブロンソンムード。
ゲストにスカパラ、ローリー、真心などを迎えて作られたブロンソンズ唯一のアルバム『スーパーマグナム』(1997)にはスチャダラパー参加の「大脱走(ブロンソンズ大陸mix)」が収められている。

これ以上ない選曲の日本語カヴァーによるブロンソン賛歌2曲。見事なコンセプトシングル!

③④カラオケ

定価1000円、中古で500円。
顎に手をあて、う~んって言ってるふたり。テンガロンハットと口髭、あおって鼻の穴を強調。

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2 コメント

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ベストに収録 (船山洋林)
2016-11-26 22:18:06
私も所有しています、1曲めは「笑タイム」というある2、2曲めは「みうらじゅん青春ノイローゼ」に収録されています。
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Unknown (nakamura8cm)
2016-11-27 01:14:47
情報ありがとうございます。
あと『スーパーマグナム』の2003年再発盤にこのシングル2曲は収録されているようですね。
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