失われたメディア-8cmCDシングルの世界-

50円とか100円で叩き売られている8cm CD singleを見るとついつい買ってあげたくなることはないか。私はある。

「ハッピーですx3 ロンリーですx3」 566 2000年

2018-01-27 | 
小室哲哉のテレビ番組「コムロ式」発のユニット566のデビューシングル。プロデュースはもちろん小室哲哉。

読みは「ごーろくろく」。メンバーはお笑いタレント、ミュージシャン含む5名(卓、昌平、一歩、YOSH、モンゴル)。

①ハッピーですx3 ロンリーですx3
作詞:小室みつ子、補作詞:卓・昌平・一歩・YOSH・モンゴル、作曲・編曲:小室哲哉
オリジナルはTM NETWORK「Happiness×3 Loneliness×3」(1999)。TMが12月発売で約1か月後の2000年1月26日にこの566によるカヴァー(替え歌)がリリースされた。オケは共通?打ち込みのリズムにフラメンコギターが絡むラテンテイストのアレンジ。イントロのWOW WOWは宇都宮隆ぽく聴こえるが違うのかな。スペイン語の語りもオリジナルと同じようだし。サビの「Happiness×3 Loneliness×3」を「ハッピーですx3 ロンリーですx3」と力いっぱい合唱する566の皆さん。サビ以外の歌詞以外はオリジナルとはまったく違うので補作詞とは言ってもほとんど新たに566の5人が書いているようだ。とくにお笑いに寄せるわけでもなく「みんなそんなに強くない さみしいときってあるじゃない」などと等身大の悩みを綴った歌詞はどうしたらいいんだ。結局タイトルのインパクトが最大という出オチ曲。

②マジドジ ~西口で逢いましょう~
作詞:卓・昌平・一歩・YOSH・モンゴル、作曲・編曲:小室哲哉
こっちはオリジナルなのだろうか。どこかで聴いたような気がするコムロ印のキャッチーなサビが耳に残る。「マジマジマジマジマジマジマジでー いざコンパ ドドンパ ルンバ サンバ フィーバー 女にボンバー」の部分のはまり具合が気持ちいい。サビ以外はほぼラップなのだが。お笑い系メンバーが主導権を握ったと思われるふざけた歌詞がコムロメロディの本質=脳天気さをあぶり出す。スカスカ薄口アレンジが素人歌唱と相まって妙に切ないのだ。コムロのユーモア感覚なのか、時間がなくて566に投げたらこんなになっちゃったのか。TMとかtrfとかGLOBEとか小室哲哉の大マジで取り組んだ作品にはそれほど惹かれないのだが、何度か聴くうち隙だらけのこの作品の魅力に抗えなくなってきた。いいじゃん、このやる気のなさ。

定価816円、中古で52円。
メンバー5人のイラスト。右下のカメに「タートルすぐる」とあるのはイラストレーターのサインかな。

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