YOSHIの果てしない旅(人々との出会い、そして別れ)

ソ連、西欧列車の旅、英国滞在、欧州横断ヒッチ、イスラエルのキブツ生活、シルクロード、インド、豪州大陸横断ヒッチの旅の話。

シドニー貨物駅の仕事を見付ける~シドニー滞在

2022-04-01 08:53:19 | 「YOSHIの果てしない旅」 第11章 オーストラリアの旅
・昭和44年4月10日(木)晴れ(シドニー貨物駅の仕事を見付ける)
 今日も仕事探しに、早めに例の個人が経営している職業紹介所へ行って見た。スタッフは電器クリーナーでビルデングの床を清掃する仕事を斡旋してくれたので、私は早速、その会社事務所を訪ねた。  
そこの事務所のスタッフから私の国籍、住所、名前、この仕事の経験の有無、どのくらい長く努められるのか等、簡単な質問を受けた。
「採用の可否は、もう少し経ってから来てくれ。」と質問された後、この様に言われた。
「もう少しとは何時間後ですか。」
「30分から1時間後です。」
 そしてそれから早めの30分後に再び事務所へ行ったら、「既に他の人にお願いしました。」と言われ、断られてしまった。
「如何して私は駄目なのですか。」と聞いた。
「貴方の査証関係で長く働いて貰えそうもないので、他のギリシャ人にお願いしました。経験もあるし、他の仲間もいるので、その方が良いと判断しました。」とそのスタッフに言われた、仕方なく事務所を後にした。『チキショウ!!』、私は心底悔しかった。
 紹介所に戻った私はスタッフに、「如何したらもっと確実な仕事を紹介して貰えるのですか。」と聞いた。
「7ドル(約2,800円)払えば、優先的に仕事を斡旋する特別コースがあります。」と言った。仕方なくその金額を払った。早速、彼は私にシドニー貨物ターミナル駅の仕事を紹介してくれた。何処の国でもそうなのか、まさに『地獄の沙汰も金次第』と言う事の様であった。求人募集をしている会社からも、職を求めている求職者からも手数料を二重に取っている、と推測した。
 午後、宿泊所をYMCAからPEOPLE PLACEに移った。今日、初めて私より少し年上の栗田さん(仮称、以後敬称省略)と言う人と出逢った。