YOSHIの果てしない旅(人々との出会い、そして別れ)

ソ連、西欧列車の旅、英国滞在、欧州横断ヒッチ、イスラエルのキブツ生活、シルクロード、インド、豪州大陸横断ヒッチの旅の話。

シドニー貨物駅の話(その2)~シドニー滞在

2022-04-08 08:09:53 | 「YOSHIの果てしない旅」 第11章 オーストラリアの旅
 ・5月16日(金)~6時15分に起きた。味噌や醤油ラーメン等の日本食を売っている店が郊外にあり、そこで買った即席ラーメンを作って食べ、それから25分掛けて、歩いて職場へ行った。着いたら、今日10時から我々NSW州有鉄道労働組合はストライキを実施する事を初めて知らされた。
 今日も又、ドライバーの横に座っての補助的な仕事をした。10時になった途端、仕事がまだ残っているのにスパッと一斉に仕事を止めてしまった。その統率が取れているのは、見事であった。確かに我々の賃金は安い、しかし我々荷役労働者は大した仕事をしていない、なのに『賃上げ要求は少し虫が良すぎる』と私は疑問を感じた。
職場放棄後、午後2時から仕事を再開する、と言う事であった。4時間ばかり間があるので、私は一旦家に帰って出直した。職場に戻ったら、今日はもう仕事をしないと言う事になった。
 その後、聞いた話だが、ストの理由は組合と州政府の関係の事で問題が起き、裁判所から関係書類の提出を求められ、それを拒んだ組合の執行委員長が警察に逮捕され、その権力の横暴に抗議する為のストライキであった。私の様な臨時荷役労働者には余り関係のない事であったし、それに私は労働組合の一員なのか分らなかった。 
 ・6月9日(月)~帰国の為の出航日まで後9日になり、残りの日々をゆっくり過ごしたいと考えていた。そんな理由で本日、私はシドニー中央駅の本社ビルへ退職手続きに行って来た。
仕事に就くのも大変であったが、辞めるのも大変であった。退職手続きは、部屋から部屋へと廻らなければならなかった。最初、68号事務室へ行って辞職のお願いをした。その後、退職手続きの為に書類を持ってあちこちの部屋へ行ったり、そうかと思えば他の建物へ行ったり、又引き返して68号室へと廻らねばならなかった。最後に賃金清算書を貰って階下の事務室へ行って2週間分の賃金を受け取り、やっと終了となった。私にとってその時間と神経の使いようは大変なものであった。先日の6月3日、私は休みを取ったので、賃金は74ドルと少々であるのに、84ドル(約33,400円)と思っていたより多く受け取った。それとも何かの手当金が含まれているのか。私は藪蛇になると思い、その理由を尋ねなかった。
 賃金は安かったが、平日の毎日、努められて本当に良かった。貨物駅の皆さん、お世話になりました。特に親しくしてくれたカナダ人のミシェルとマイケルに別れの挨拶が出来なく、残念であった。