U.S.NAVY RA-5C Vigilante
アメリカ海軍艦上偵察機 RA-5C ビジランティ
トランぺッター 1/48 & ㈱ハセガワ1/72
F-2がお見せできるほどの進捗がないので、展示会直前完成でアップできていなかった画像です。
トランぺッター1/48
㈱ハセガワ1/72
核攻撃機として、斬新なアイディアと新機軸を積み上げたらおっきくなっちゃた、艦上攻撃機ですが、
どうやら使い物にならなくなったようで、高速艦上偵察機として改修されたタイプです。
胴体中央に燃料タンクと核爆弾を仕込み、爆弾投下時にはテールコーンを飛ばし、燃料タンクとともに
核爆弾を後方に投射するという極めて斬新な方式でしたが、発艦時カタパルトの衝撃で燃料タンクが
はみ出してくるという事故も・・・・・
なお、攻撃機としては、核攻撃及び核報復に即応するため、空母寄港中でもカタパルトに括り付けられ、
スクランブルで合成風力ゼロでも射出発艦できる性能が求められており、それがための揚力装置を奮発し、
さらに超音速、超高空性能ですので、運用も大変だったらしく、肝心の核爆弾も1発しか搭載できない
などもあり、攻撃機としては見切られたようです。
偵察機となったといったところで、この使いにくさはご同様だったらしく、地対空ミサイルを回避できるほどの
機体強度も運動性能もなく、損害も大きく能力は劣るとわかっているのにRF-8にとって代わられるという
屈辱的有様でした。
さて、このキットは、あのトランぺッター初期のもので、全体的に作りにくいものでした。
このように、平べったい機体なのに、キットときたらの上下分割ではなく、左右の分割なので、合わせにくく
プラ素材もうすいので、中央部の内側にはランナーで柱を何本も立て、一部はトラス構造にして補強が必要でした。
さらに、キャノピーの後ろ辺りから、主翼にかけての機体断面が左右で違っていて、この修正も大変でした。
J-79エンジンは立派なのが2基ついていますが、インテークダクトも用意されておらず、取り付け場所も
取り付け方法もまったく無視されていました。
㈱ハセガワの1/72は背中のラインが違うという言うことで、少し盛り上げていますので、ちょっと別の機体に
見えるかもしれません。 実機と見比べてみても やはりトランぺッターは背中の形状からして平べったくて
本当に平べったい大面積の主翼と相まって、いっそう平べったく見えています。
同社の1/72では幾分この平べったさがマシにになっているような記事が見られますので、1/48にも
フィードバックして、ダメ直しをやってから再版してもらいたいと思います。
値段によっては、じっくり再チャレンジする気になるかも・・・・・やらないなきっと(笑)
ヴィジランティー、カッコイイです。
今は当たり前の2次元インテイクを初めて使った機体ですよね。
1960年代の初頭にしてこの機体形状は相当先進的でありますが、その分犠牲にした部分が多すぎたようですね。
耐G能力を犠牲にした性能は意味なかったという事でしょうか。
細身でスラリとした容姿はたしかに美人だと思います。
開発当初の案では垂直尾翼が2枚があり、これはイーグルよりもカッコよいのですが
不採用でした。 1/72で改造してやろうかと思ったこともありましたが、沙汰やみです。。
空軍の戦略ミサイルに対抗して、俺だってと腕まくりした海軍のやっつけ仕事ですかねぇ
これが完成してから、胴体中央内部に仕込む補強枠が別売りパーツで売られていました。
それほど、胴体左右貼り合わせが困難だったということでしょうか(笑)。
※別件ですが、貴ブログにコメントしたのですが、シャーマン最終回ではなく、
その1回前に投稿してしまっていました。