今年で4度目の冬を体験する、我が家の古株です。
名前は、がじゅ丸。(ガジュマル)
しかしお店にもちょくちょく入荷するので、
お店での愛称「ガジュ」と混同して、家でもガジュ、と呼んでいます。
性格はお気楽。目を離しても一人でほいほい楽しそうに成長します。
しかし、あまりにも目を離しすぎ、今、がじゅ丸大ピンチ!!
我が家にピンチじゃない子はいないのか!
全くもって波乱万丈な一家です。
■ ■ ■
大ピンチの話ばかりするのも飽きたので、まず成長の記録。
まず去年の春先頃。(そのころの過去記事はコチラ。)
購入時のポットが小さくなったので、この鉢に植えかえて1年。
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さらに鉢が窮屈そうになってきたので、2度目の植え替えをした夏。
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この鉢は、マメの鉢を新調した、お古。です。
我が家では、マメが優先(お兄ちゃん)、そのお下がりをがじゅ丸(弟)に、
という感じで、代々受け継がれ行きます。
そして、がじゅ丸の妹が、メイですな。(今、あの鉢はメイが着てます)
しかし、ここにきて、マメのお下がりが追い付かないほどに成長!
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この時期、マメは倒れるの倒れないのと大騒ぎ。
がっつり散髪されてて、マメを鉢から抜いてる場合じゃない!という時です。
兄ちゃんが弱ってる隙に、まんまと成長を追い越し、
でっかくなったがじゅ丸に負けて、お古じゃない新しい鉢を買ってやる事にしました。
しかし!この、新しい鉢が大問題!!
鉢なんて100均で買ったら100円なんだよ!(当たり前だ)という事で
是が非でも100円の鉢を入手!するために、近所の100均を行きつくす。
5件回ったが、さすがに5号鉢以上の鉢を置いている店が近所にない。
繁華街にあるような大きな店舗に行くには、仕事が忙しくて時間が取れない!
そうこうしている間に、鉢の底から根っこが次から次へと伸び放題!
株も根づまりで弱ってきて、もう次の休みまで待てない状態。
どーするの!と切羽詰まるまで放任する七咲体質顕在。
(マメとブレ子にあれだけ右往左往させられていても改まらないのは何ゆえに?)
自分の店にはないのか?と問われれば、ない!と答える潔さ。
当店のコンセプトは、目指せ100均!ではなくて、目指せフランフラン!なのです。
フランフランやらアフタヌーンティのような品揃えでないといけません。
店を預かる店員としては、アフタヌーンティに、コーナンで売ってそうな
実用的な大鉢は置けません!
そもそも納品の契約から、大鉢は発注書にすら載っていないので、
私的権限で「入荷させてみました~テヘv」とやる事は可能ですが(自由奔放)
それをやるには、まずメーカーさんに交渉して
「大鉢のカタログ送ってください」というところから始めないといけません。
そうなると本部にばれて大目玉!!な可能性大、なので、自重しました。
(バレなきゃやれる、店員任せの小規模店舗万歳)
もうのっぴきならない状態まで来ているので、仕方なく
当店の正規の園芸売り場で購入する事にしました。
その売り場で、顎が床につくほど愕然とする七咲。
6号鉢が698円、という値段にも「何ですとー?!」って感じでしたが、
そのどんくさすぎるデザインが、もう耐えられないほどダサい!
100円ならデザイン云々を言ってる場合ではありませんが、7倍も出して
このデザインは泣けてくる!!
というほどヒドイ。(七咲的に)
無地にシンプルにしてくれれば文句も言わず購入しただろうに…
(やぼったい意味不明の薄茶色に、何を狙ったのか理解に苦しむ波模様)
の鉢を見て、心の中で、家でおニューの鉢を待っているがじゅ丸に土下座。
すまん!母ちゃん、このどんくさい鉢をお前に着せることが何より耐えられない!
七咲は、お世辞にもスタイリッシュとは云えない人ですが
デザインへのこだわりと、それを全うする志は、天をも貫くほど高いです。
困った事に、それは「美的感覚が洗練されている」 というものではなく、
「自分の心が一片の曇りもないほどに納得するまでこだわる」
というものなので、自分で自分の首をひたすら締める、という性質です。
今回はそれに付き合わされる、不運ながじゅ丸。
近所のスーパーから百貨店、ホームセンターに至るまで足を運び
こうなったら絶対妥協しない!(何のために?)という鉄の意志でもって
鉢を探しまわる日々。
一方がじゅ丸は、もう駄目!もう限界!という日々。
それを見かねた天の采配か、ついに、大手の100均で6号鉢を購入!
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見よ、このシンプルさ!潔さ!
色は自己主張を控えどんな背景にもマッチする様に保護色の極み、
形は容れ物としての役割に徹しどの角度からも視線を妨げない禁欲的ライン。
これぞ、植物の葉を引きたて、根を守る、鉢としての究極の美!!
・・・か、どうかはわかりませんが、
とりあえず毒にも薬にもならない辺りで手を打ちました。(100円だから)
本当は、その隣にあった、「ゴミ箱」が最も理想とする色と形と容量だったのですが
鉢とゴミ箱の原材料成分の違いに不安があったのと(ガジュへの悪影響)
ゴミ箱の底を、鉢のように加工する技術がなかったという点で、
自分の頑迷なる美へのこだわりを捨てました。(100円だから)
ともあれ、そうしてやっと、おニューの鉢を着せてもらって
がじゅ丸はご機嫌か、というと、そんな訳はなく(当然だ)
今現在、倒れるか倒れないかの瀬戸際に片足を突っ込もうとしております。
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植え替えるまで、葉が落ちまくり、新芽は枯れまくり、していたのですが
植え替えてからもしばらくは、その勢いが止まらず、
そんな弱った子を、直射にさらす(元気になるかと思って)という失態を犯し
元気な葉っぱまで、葉焼けを起こしております。
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加えて、ハダニまでいるんじゃないか?!という疑念にさらされた、夏。
だったので、朝晩朝晩、ひたすら、葉水。
遅刻しそうでも葉水、友人との待ち合わせ時間をずらしてでも葉水、
家事より葉水、食事より葉水、梅雨より葉水、とにかく葉水、という
じめじめじめじめした毎日を送って数か月。
これでハダニが減らなければ、ついに薬を投与、という事態かもな・・・
と腹をくくる七咲。
そもそも七咲は、園芸の超!素人なので、虫やら病気やらに縁がありません。
お店の子は、そこに至る前に売れてしまいますから、
水、風、光、という、3大基本管理だけで修行してきました。
うちの子たちも、この3大基本管理だけで今まで育ってきました。
ところが!
ついに、虫、病気、という一つ上のステップに踏み込もうとしています。
それもこれも、がじゅ丸が勝手にステップアップしてしまったからです。
ちょっと待てー!なぜ主人をおいて勝手に先に進もうとする!
どうみても七咲はまだステップアップする段階にないでしょーが!
と、悪態をついても後の祭り。
勝手にステップアップしてしまったものは仕方がない。
子は親を踏みつけて進むもの。存分に踏みつけていくがいい!
と、図書館で、虫、病気、の本を立ち読み。
ついでに、その隣にあった伐採、剪定のコーナーも立ち読み。
そこで七咲、開眼!!
ミニ盆栽にすりゃいーんだよ!がじゅ丸って名前なんだし!
そうだ、古風な名前にちなんで、盆栽にしてやろう!春になったら!
(とりあえず、今は冬を乗り切る事を念頭に)
思えば、鉢で大騒ぎしている時に、「鉢を大きくする」、というよりも
「がじゅ丸を小さくする」、という方向に目がいかなかったのが、大失態。
(いつも、これ以上大きくするな!と怒られているわりに・・・)
あの時点で、盆栽にしていれば良かったのに。と思わずにはいられませんが、
それもまた七咲。(ことわざ風に誤魔化してみる)
というわけで、この冬はいるんだかいないんだか解らないハダニと戦い、
手を取り合って冬を乗り越え(ガジュ丸と七咲は寒さに弱い同士)、
めでたく、春の盆栽、という新分野に挑戦するまで、あと5か月。
今回の大失態を踏まえて、まず盆栽用の渋い鉢を探しに行きます。
■ ■ ■
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最後は、のほほんと締めましょう。去年の秋~冬頃の写真です。
日向ぼっこ3兄弟。左から、兄ちゃんのマメ、弟のがじゅ丸。新しい妹のブレ子。
・・・この頃、君たちは本当に、平和だったよネ・・・。
(ブレ子が茶髪でぐれてきてたけど)