ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

2022年6月9日。ウクライナ侵攻から106日目

2022-06-09 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年6月9日。ミンスクは急に気温が30度近くにまで上がりました。

 キーウ市長が、キーウとミンスクとの姉妹都市提携を解消しました。

 ロシアは、ベラルーシが輸入代行プログラムへの参加すれば15億ドルの支援金を分割で支払う用意があるとベラルーシ大統領が述べました。ベラルーシがロシアのために輸入代行すること自体、スムーズにできるかどうか分かりません。

 ロシア政府は緊急準備基金に5514億ルーブル(95億ドル)を注入しました。西側諸国による制裁の影響から国内経済を守るため、景気支援を強化する方針です。


 ウクライナ政府は穀物を輸出するために黒海に浮かんでいる機雷を除去すれば、ロシアの軍艦からの攻撃を受ける恐れがあるとして、オデーサの港周辺で機雷掃海を実施しない方針を明らかにしました。

 現在激戦地となっているルハンシク州の知事は、州の「最後の拠点」とされるセベロドネツクの主要部からウクライナ軍が撤退したと明らかにしました。
 ルハンシク州の98%以上がロシア軍の支配下にあるそうです。

 ウクライナ人女性が、ベルリンにあるカフェ「ロシヤ」のオーナー女性に店名を変更しない場合は店舗を破壊すると脅す動画を自ら撮影し、ネット上で公開しました。
 カフェのオーナーは10年前から「ロシア」という店名であり、これはロシアとドイツの友情のシンボルだと説明していますが、ウクライナ人女性のほうは聞く耳を持っていません。
 カフェの名称を変えたところで、戦況は変わらないです・・・

 リトアニア政府は国内にある、ベラルーシ政府が管理している保養所「ベラルシヤ」を没収する手続きを始めようとしています。


 2020年9月11日に、反政府派の親子で弾圧を受け、ミンスク市内のスウェーデン大使館に逃げ込み、匿われていたベラルーシ人が、そろってラトビアに出国することに成功しました。
 1年9か月ぶりにスウェーデン大使館敷地内から外部に出ました。出た瞬間に逮捕されるのではないかと思っていましたが、どのように出国したのか、独立系メディアの取材に答えています。
 この父子はスウェーデン政府に対して、庇護を求めましたが、認められなかったものの、身の安全のために大使館敷地内に滞在し続ける許可を得ていました。
 そしてラトビアに出国することに決めて、スウェーデン大使館の車に乗せてもらい、ミンスクではない町にある医療機関で健康診断を受けることを依頼しました。
 スウェーデン大使館側も了承して公用車を出し、それに乗って大使館を出発。ビテプスク州へ向かいますが、もちろん病院など行かずにそのまま国境地帯へ。
 一応、ひげを生やしたり、マスクをしたりして変装していたのですが、意外なことに検問所は閉鎖されて、出国審査そのものが行われていない状態。
 二人は柵を乗り越え、森の中を歩き、ラトビア領に入りました。そして近くにあった村に行って、住民に身元を明かし、そのままラトビアの難民キャンプに収容されました。
 昨日、ラトビアを訪問していた野党リーダーチハノフスカヤ氏は、その難民キャンプを訪問し、この親子と面会したそうです。
 (スウェーデン大使館関係者もほっとしていることでしょう。)


 ウクライナ軍の外国人傭兵の罪などに問われて出廷したイギリス人2人とモロッコ人1人の裁判が続いていましたが、今日、死刑判決が出ました。控訴できます。が、ロシアはもう死刑制度を復活させたのでしょうか。
 と思ったら、この裁判、ドネツク人民共和国内で行われていたんですね。
 ドネツク人民共和国には死刑制度があるので、死刑判決が出たということです。ルガンスク人民共和国にも死刑制度があります。
 地図上で見るとウクライナの中にあるように見える両国。ウクライナにも死刑制度はありませんが、国際的に承認されていなくても、独立した国なので、法律も独立して「ある」そうです。