ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

2022年6月27日。ウクライナ侵攻から124日目

2022-06-27 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年6月27日。
 ミンスクは気温30度が続き、真夏になりました。

 ブルームバーグ通信などの海外メディアは26日、ロシアのユーロ建て国債について、1億ドルの利払い猶予期間が終了し、デフォルト状態に陥ったと報道しました。
 今日のロシアメディアでは、デフォルトについて「間違いだ」と否定する報道を流しています。


 ウクライナ大統領は今日、ドイツで開かれたG7サミットにオンライン形式で参加し、ロシアによる侵攻を年内に終結させるよう最大限の努力をしてほしいと訴えました。

 本当にそうなってほしいです。
 一方で、 ウクライナ国内の地雷と爆発物を全て除去するには少なくとも10年かかるそうです。
「まだ戦争が終わっていない。」と何十年も言われ続けそうです。また地雷を知らずに踏んでしまい、戦後に亡くなる人も出てきそうです。


 ポーランド政府は自国軍を強化させ、兵士の数も増強させる方針を固めました。

 カナダ政府はベラルーシの個人13人(ほとんど政府関係者)とベラルーシ税関、ベラルーシテレラジオ(国営メディア)に制裁を科しました。

 ベラルーシ運輸省は、2020年3月からコロナの影響で、停止が続いているリトアニア、ラトビア、ポーランドとの旅客列車を再開しようとしましたが、今度は政治が理由で、再開の目処は全く立っていないと発表しました。

 リトアニアの官民ウェブサイトが27日にサイバー攻撃を受け、ロシアのハッカー集団「キルネット」が犯行声明を出しました。カリーニングラードへの陸路輸送をリトアニアが止めている間は攻撃をやめないそうです。


 ウクライナ侵攻後、ベラルーシから国外へ出国したIT関係者が増加しました。5175人のベラルーシ人IT関係者にアンケート調査をしたところ、すでに39.8%が国外へ出国済み。このうち半数がウクライナ侵攻が始まった2月24日以降に出国しました。
 21.2%が出国や移住を計画中だと回答しました。おろらく今年中には合計で半数以上がいなくなる予想です。
 22,1%は国内に留まる予定で、16.8%が未定だそうです。

 すでに出国した人のうち56.8%は、勤務していたIT企業がベラルーシから外国へ移転したので、会社から言われるままにオフィスや同僚といっしょに出国(移転)したそうです。
 また移転したIT専門家の61.5%は移転先の国の税制に則って税金を払っており、31%が税金をベラルーシに払っています。
 つまり、ベラルーシ国内にあったときにはベラルーシに税金を納めていた企業が、外国へ移転したので、ベラルーシに税金を払わなくなったということです。
 IT企業からの納税が単純計算ですが、およそ70%減になったと思われます。IT企業とその人材はベラルーシにとっては貴重な人材、多額の税収ができる一大産業だったのですが、国としては頭の痛いことになりました。

 移転先、出国先は複数回答(一つの企業が複数の国に移転することもあるので)で、最も多いのはポーランド、次がジョージア、リトアニア、ウズベキスタン、ラトビア、トルコが多いです。
 ジョージアに勤務先の企業が移転するかもしれないと言っているベラルーシ人は、ベラルーシからの移住者、今はロシアからの移住者が急増して、ジョージアの住宅が高騰していて、住むところを見つけるのが難しくなっていると話していました。