ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

2022年6月17日。ウクライナ侵攻114日目

2022-06-17 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年6月17日。
 
 ベラルーシ大統領はポーランドによるウクライナ西部地域への侵攻を阻止すると述べました。
 またウクライナ軍が国境に近いロシア領内の都市を攻撃するのをやめるべきだと述べました。

 ベラルーシの国民総生産はこの5ヶ月の間に3.4%低下しました。

 カザフスタン大統領はドネツク人民共和国とルガンスク人民共和国を国家としてカザフスタン政府は承認しないと述べました。

 ヘルソン州の親露派暫定政府の幹部は16日、ロシア軍の侵攻が始まった2022年2月24日以降に生まれた子供は「自動的にロシア国籍を受け取る」という考えを示しました。
 保護者のいない孤児はすでにロシア国籍を受け取っており、ザポロジエ州の親露派幹部も16日、「2月24日以降に生まれた子供はロシア国籍の受領を要求できる」としました。
 自ら進んでロシア国籍を取ろうとする赤ちゃんがいるかどうか。


 ロシア大統領は、サンクトペテルブルク国際経済フォーラムの会議でロシア政府はウクライナのEUへの加盟に反対していないと述べました。
 また核兵器はロシアを守るときに使用するとも言及しました。
 西側の対露経済制裁も成功していないそうです。それどころか、もう乗り切ったとも表現しました。


 オデッサ州知事は今日、ウクライナ軍がロシア海軍のタグボートをミサイルで攻撃したことを明らかにしました。ウクライナ海軍司令部によると、タグボートは対空ミサイルを搭載していたが、ミサイルの迎撃に失敗したそうです。
 このタグボートは、オデッサ南方のズミイヌィ島に兵士、武器、弾薬を運んでいたので、この島を占領中のロシア軍からすると痛手ですね。


 2021年ノーベル平和賞を受賞したロシアの独立系リベラル紙「ノーバヤ・ガゼータ」のドミトリー・ムラトフ編集長は今日、ロイター通信のインタビューに答えて、ロシアのウクライナ侵攻について「国民の支持は減っている」との見方を明らかにしました。
 ロシアの街では、あちこちで侵攻への支持を示すアルファベットの「Z」を書いた看板などが掲げられていたが、今では見られなくなっているそうです。ロシア政府の内部ですら25~30%は侵攻を支持していないとの見方があると話しています。
 ただ、ムラトフ氏は、経済制裁で生活水準が落ちれば、ロシア人は権力に反旗を翻すとの見方には疑問を呈しました。ムラトフ氏の見立てでは、人々は逆に「やればできる」との気持ちを奮い立たせ、第2次世界大戦時のように窮乏に耐えるだろう、と話しています。

 このムラトフ氏の、ロシア人は耐え偲ぶだろうという意見ですが、まずベラルーシ人にも当てはまるだろうなあと思いました。
 食料が高騰しても、ダーチャで野菜を作って自力で確保。経済制裁のせいで、あれがない、これがなくなったと言っても、別のもので何とかしてしまうのがベラルーシ人だと思います。政府に不満があっても言わない。不満のある人は言っても無駄だと黙って出国しようとするし、また国も「はいはい、そういう人は出ていってください。」という考えです。
 では、ベラルーシ人とロシア人が全く同じ考え方なのかというと、どうでしょう。歴史を振りかえるとロシアのほうが極端から極端へと走ることが多いです。ロシア革命しかり。ただ、ロシア革命の中身を見ると、当時のロシア国民みんながみんな、革命に参加していたわけではありません。
 革命ではないけど、日本の明治維新もそうですよね。市民革命とは程遠いし、だから革命と言わず維新とか大政奉還なのですが。
 今、ロシアで政変が起きるとしても、ロシア国民みんながみんな政権打倒を叫んで、自ら行動を起こすわけではないです。大部分は、ひたすら困窮を耐え忍ぶ・・・それが普通で、歴史書には表立って書かれない項目なのではないでしょうか。