どこ吹く風

旅のことを主に書く。

またもシュワルツゼーに

2006年08月17日 06時59分06秒 | モンブラン
 きのうはシャモニから移動してきただけで終わってしまった。
夜もガスが晴れたり出てきたりで窓から見えるチェルマットの明かりが見え隠れした。チェルマットが部屋の窓から見えるということはマッターホルンは見えないということです。
朝目が覚めると晴れている。セーターに雨具を着込んで外へ出るともう先客がいる。マッターホルンにかかっているガスが上へ上へと上がっていく、もう少しアガレとばかりにフ~っと息を吹きかけて吹き飛ばしたい気分になった。暫らくすると山頂それも先っぽに光が当たりそれが次第に降りてきてマッターホルンが輝きだした。
山の上に泊まってヨカッタ~。谷間にあるチェルマットではこの景色を見ることはできないだろう。

 朝食の頃までは晴れていたが又ガスり始めた、ホテルの向かいにあるクラインマッターホルンへ登るロープウェイは動き出さない。1時間も待っても動く気配さえない、ガスってはいるものの展望台で待てば見るチャンスもあるだろうに。
下から登ってきた団体の添乗員に聞くと展望台行きのロープウェイは動いていると言う。エッ! 目の前のロープウェイは動いていないのに・・と思いよく聞くと、フーリからロープウェイはとっくに動いていると言う。

 去年はフーリとトロッケナーシュテーク間は休止していて、ここシュワルツゼー経由だったので勘違いしていた。今年はシュワルツゼーとトロッケナーシュテークは運休しているのだ、冬場しか動かないようだ。ホテルの従業員に尋ねたとき動かないと言われたのは夏場は動かないという意味だったのだ。
もう11時になる、無駄な時間を過ごしたものだ、中途半端な知識が災いした。
急いでフーリに下りクラインマッターホルンへ向かった。

 乗換場のトロッケナーシュテーク周辺の雪が去年に比べて少ない、去年は建物の直ぐ脇までスキーで滑っていたのに今年ははるか向こうまでしか雪が無い。山頂もガスがかかっている。時間はタップリあるので昼食のパンや果物を齧りながら晴れるのを待つ、ブライトホルンは目の前に現れたり消えたりしている、マッターホルンも同じ。

 去年吹雪かれたことを思えば天気はまだ良い方だ。トロッケナーシュテークで大勢の観光客に混じってのんびりした時間を過ごしてチェルマットに降りた。予定していたゴルナーグラートのホテルに電話すると満室という、それも2箇所とも。慌てて案内所に駆け込んでももう遅い。スネガにホテルは無いし・・チェルマットは高くて見晴らしは良くないし・・と考えた末にもう一度シュワルツゼーに戻る事にして電話を入れるとそこも満室と言う。昨夜泊まった者だとプッシュすると従業員室を空けるというのでロープウェイで上がった。

 ホテルに行くのに21.5フランかかる、約2千円だ。しかしホテルの料金が85フランで2食付いているので費用的にはチェルマットで泊まるのと変わらないと思う。夕食は簡略化されているとはいえコース料理で美味しいし、周囲の環境・風景は比べ物にならないのでお得だと思う。しかしあくまでも高級山小屋なのでその辺りは覚悟すべきです、フツーの人は。

 従業員室は倉庫の隣の半地下で高窓からヤギが草を食べているのが見えた。昨日載せた写真の右端石組み窓がある所です。

写真は朝焼けのマッターホルンです。