どこ吹く風

旅のことを主に書く。

ピッツネイルとコルヴァッチ

2006年08月22日 09時02分16秒 | モンブラン
 ケーブルカー乗り場はこれまで見た駅とは違い、外観は街の普通の建物という感じだった。広場から階段を登りきったところにチョット派手な看板ついているだけで、気をつけなければ見逃しそうなほどだ。
 ケーブルはグングン高度を上げていく、サンモリッツの街が遠くなるにつれて眺望が開けて湖越しにコルヴァッチやピッツロゼックが姿を現した。しかしこれから登るピッツネイルはガスり気味だ。

 ロープウェイに乗り換えるがピークはガスの中、それでも時折り晴れ間も見える。したの牧場・草原にはモーマットがチョコチョコ動いている。ガスったときが安心して動き回れるのだろう。晴れることを祈りながら頂上駅についた。そこにはパンフレットに出てくる山羊の像があり岩の上から悠然と我々を見おろしている。山羊とはいえその姿は立派だ。

 ピークはあとひと登りの所にあるのでそこまで岩だらけの道を歩いた。その頃から晴れ間も出るようになり遠方まで見える、マッターホルンはあの方向で、ベルナーオーバーランドもティトリスも見える、氷河急行はあの谷間を走っていると表示板を見ながら旅の足跡を振り返った。
下のほうには湯治場のような小屋も見えた。下りは反対側に降りたが剣の池の谷のガレ場に似ている、小石や砂礫が岩肌の上に乗っているので歩くとズルズルと滑る、忍者武芸帳の影丸の術岩石雪崩と言いながら池の谷を下った頃を思い出した。

 ここは日本人の団体も多かった。ピッツネイルのコーヒーサービス券も例のサイトから落として持っていたが、使わずにコルヴァッチへと向かった。

 コルヴァッチへはバスを使うことになるが広場からはどの系統に乗るのか自信が無かったので駅まで歩いて戻った。
コルヴァッチのロープウェイ乗り場まで行くバスは随分待たねばならない、そこで途中まで行って湖で時間待ちすることにして別の早い便に乗った。湖と湖の合い中に絵に描かれたような場所がある、去年もそこでのんびり時間を過ごしたところで、湖を背に館が建っており前は一面お花畑という最高の場所だ。通り過ぎるだけではもったいないので、時間のロスをそこで過ごした。
コルヴァッチへ行かれる方はそこで一時下車して休憩すべきです。せめて写真タイムだけでも持ちましょう。

 コルヴァッチからはピッツベルニナは見えないがピッツパリュとピッツロゼックが真っ白に輝いてい見える。去年はプレシーズンでロープウェイの営業開始3日前だったのでこの景色を見逃した、今年はシッカリ見ることができました。
遅い昼食を展望台の脇でとり見飽きるほど眺めて降りた。
バスが予定通りの時間に来るので動きがラクだ。

 駅の戻りディアボレッツアのホテルに予約を入れたら満室という。どうしてあんな山の上のホテルがいっぱいなのだ・・・と思いつつ、こういう場面にも慣れてきたのでムオッタス・ムラーユへ変更した。汽車でも行けるがバスならケーブル乗り場経由なのでバスにする。
ケーブル乗り場でキップを買うとき往復券は明日も使えるのかと聞くと、もちろん使えてその上宿泊客は大幅な割引があり1/3ほどになった。

 ここは去年も泊まったホテルだ。入口にドッグバーがあり数種類のドッグフードが準備されているのにはビックリした。ペット連れの旅行姿もたびたび目にしたので納得したが、フ~ンという感じは消えない。

ムオッタス・ムラーユからサンモリッツを眺めると山に囲まれた四つの湖が見え街が斜面沿いにある。手を額縁風に四角形にするとその中に美しい風景が生まれる。ここからのサンモリッツが一番キレイだと思う。ピッツネイルとコルヴァッチに挟まれて湖が奥のほうまで散在しているこの風景、この景色を見にサンモリッツまで来ると言うても過言ではない。

 夕食はホテルのコース料理を食べた、ここで食事する為に上がってくる客が多いとのこと、それほどこのレストランの名が高いです。フルコースで80フランなので高いと思うか妥当な金額と考えるかは各人の財布次第というところです。
ここで泊まろうと思うとこの金額は予め覚悟しておくように、ディナーの単品メニューはありません。

写真はムオッタス・ムラーユからのサンモリッツ
   右手前がホテルです。