どこ吹く風

旅のことを主に書く。

青蔵鉄路 乗車

2008年11月21日 14時05分05秒 | 08年中国の旅
 いよいよ旅の後半のハイライト青蔵鉄路でラサへ向かう。
座席は指定券ではあるが早めに駅に行く、20時36分発なのに7時前には成都北駅(火車北場)前にいた。駅特有の雑踏と郷愁を感じる、感傷的になりかかったけど右のほうへ歩きラサ行きの改札口を探す。大きな荷物を持ち雑然と並んでいる集団がいる。そこがラサ行き改札口の前だった。

 しばらく並んでいると集団が動き出した改札が始まったようだ。駅に入る前にチケットの確認があり、パーミットとパスポートも合わせて提出しチェックを受ける。暗くて混雑している中で行なわれるのでチケットを落として騒いでいる人も居る。その後で駅舎に入り荷物の検査と身体チェックがある。座席指定なので慌てる必要は無いのに雰囲気に飲まれてしまった。

 ベンチに座って辺りを見回すと観光旅行の客は少ないようだ。里帰りや商売人が多いように見えた、実際はどうなのか知る術も無い。みなさん荷物が多い、子供連れもあちらこちらにいるし、チベットの民族衣装を着たおばあちゃんもいる。
吾が島ウチナーに汽車は無いので汽車や駅の実体験は少ない、しかし其処にはアタマの中にある駅・旅の光景があった。

 そのうちモスグリーンの汽車がホームに入ってきた、ざわめきが起きる。更に待っていよいよホームに出た。軟臥は改札口から離れた所に連結されている、女性の客室乗務員が入口に立っていてチケットの確認をしながら客を迎えている。車両毎に担当者がいて軍服に似た制服をピシッと着こなし訓練の行き届いた対応をしていた。

 私たちは軟臥(1等寝台 1104元)なのでで4人部屋、2等寝台は硬臥と呼び6人部屋で下段で712元です。座席だけの車両もあり 331元と安いけど2泊3日の旅を座ったままで過ごすのはキツイ、学生時代なら硬座にしたでしょう、多分。
実は2人とも下段するかどうか迷ったのですが、相席になった場合昼間寝そべることが出来ないし、また相手を上段にだけ居させることもできないでしょう。知らない人と隣り合わせで座るのは苦痛じゃないかと考えて上段と下段にしました。
 しかし結果的には2人とも下がよかったかなと思う。それは列車の進行方向が宝鶏駅で逆方向に変わるからです。風景は進行方向に向かうほうが楽しめる、窓の両側の席を確保するためにも下段を二つ押さえたほうがよかったと思う。
ただカーテンは付いていないし上への上り下りを他人がしたほうが良いのか身内ちが気にならないのか、と迷う所でもある。シーズンオフで他の部屋は殆んど二人だったのに私の部屋は3人でした、下段が空いていたからでしょう。これも結果論ですが判断ミスです。
と書いたけどホントのところ結論は今もって出しかねています。一番好いのは気の在った4人で乗ることでしょう。それなら6人でもいい。

 火車は夜の成都をでて一路西に向かった。明かりも疎らになって気づいたことは、汽車の旅に付きものの踏み切りの警報機の音が全く聞こえないことだ。車両が密閉されている所為ではなくて警報機が無いからだと思われる。これも中国だ~

 寝台車でも問題なく眠れる私はスンナリ寝入った。