どこ吹く風

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ポタラ宮

2008年11月28日 16時23分24秒 | 08年中国の旅
 ポタラ宮を参観するには予約する必要があります。
前日パスポートを持ってポタラ宮の左端にある西門(参加後の出口でもある)で予約表を貰った。シーズンオフの所為か待っている客はいなかった。翌日日付と大きな字で11:40というスタンプが押され、人数とパスポートナンバーが記載されている。

 昼近くの入門だったので、まずポタラ宮広場へ行く。だだっ広い広場、何も無い広場の奥に解放記念碑が建ち、道路側には五星紅旗が翻っている。ポタラ宮の撮影ポイントとしては絶好の場所である。ポタラ宮を真正面から撮ろうと構えると国旗が入る、絶妙な位置に国旗掲揚代が設置されている。
チベットは中国ですという意志が明確に出ている。

 陽射しは強く暑ささえ感じる。時間になったので参観用門から入る。チケットを購入してポタラ宮の最上階目指して歩く。九十九折になったダラダラ坂をゆっくり上る。壁や塀は真っ白に塗られている。定期的に塗り重ねるようだがペンキというより石灰を溶かして塗りたくっているように感じられる。養生無しなので鋪道や屋根の縁にも白い塗料がかかるがお構いなしのようだ。

 ポタラ宮で茶色になっている箇所、あれは土壁や石の壁ではなく土壁の前に厚さ40cmほど柴のような小枝もしくは芯の強い葦のようなものを積み重ねて茶色に着色したものだった。

 ようやく最上部と思われる場所まで来て、白宮紅宮と呼ばれている建物の内部に入る。かつてダライラマの私生活の場を見た後に像や霊塔が数多く安置されているところを見る。その中に5トンもの黄金を使いさらに様々な宝石で飾られたダライラマ五世の霊塔があった。薄暗くまた長年の灯明の煤などで輝きが鈍っているためか凄い迫力で迫ってくるものではなかった。この辺りは感受性の問題かもしれない。

 ポタラ宮は今では宗教施設ではなく史跡に近い。僧侶の姿も見られるが施設(ポタラ宮をこう表現していいものか・・)の一般管理業務だけのようである。何処と無く活気が感じられ無い。僧侶はどこかの寺から派遣されたのか、政府の直接雇用なのか?
一般庶民はダライラマどころかラマさえひっそりしているポタラ宮だが、信仰の対象としての地位は揺るがないようで大勢の巡礼者が周りを歩いている。五体倒置礼を行ないながらの巡礼者も散見される。
中には観光客からのお布施目当てなのだろう、子供が人がいるところだけを行きつ戻りつ五体倒置礼を繰り返している姿もある。

 ポタラ宮のトイレの窓から見た街並みを考えると、ポタラ宮のコルラは時間が掛かるだろうと思った。ところが今調べてみるマニ車を回しながら回しながら50分で歩いたとある。この程度なら僅かだが回したあの道なりに行けばよかった。ポタラ宮の直近を廻るルートがあるようだ。
シマッター話のタネになったのに。

 当初は行かなくてもいいと考えていたポタラ宮だが、やはりチベットへ行くのだから見るに越したことは無いと思いました。ここでもハンセイです。