どこ吹く風

旅のことを主に書く。

ラサの食堂 食事

2008年11月29日 16時17分50秒 | 08年中国の旅
 私の頭の中には食堂はチャンプルーやそばがメインメニューでお箸を使い、レストランはランチやカレーがありナイフにフォークやスプーンを使って食べる場所という区別がある。子供の頃刷り込まれたことがこの歳になっても心の片隅に引っかかっている。

 ガイドにチベットの一般的な食べ物は何かと質問すると、トゥクバ=うどん、モモ=餃子、シャムディ=カレー、ツアンパにジアと教えてくれた、どれもこれも庶民的な食べ物だ、ヤク肉の焙り焼きとかのもう少し高級な食べ物は無いのかな~。私の風采を見て相応しい食べ物を絵蘭に違いない。(笑) 

 昼食はそれを食べたいと言うと、三輪自転車に無理して三人乗りで食堂まで行った。路地裏のテーブルも4卓しかない狭い食堂だった。既に客が座っているのを詰めてもらって相席でトゥクバとチベットティーを注文した。
トゥクバは出汁はよく出ているけど麺にコシ無く口当たりは良くない。細切れの肉はヤクの肉とのこと、汁はアンダジージー(油気が多い)して脂が浮いている。辛子を入れて食べる、チベット料理はそれ自体は辛くないけど辛味を付けて食べる。私が見た範囲だけど、七味唐辛子をラー油で溶いたように真っ赤なタレで食べていた。

 食べ終わった頃子供たちが入ってきて女の子が手を出した。ダメと手を振ると外へ出て暫らくすると又入ってきた、今度は手に椀を持っている。残したものを頂戴という仕草をするので、どうぞと言うと器用に自分の椀に移した。妻は味が馴染めなかったようで殆んど残してあった。辛子も要るかとからかいながら出すと要らないと笑っていた。店の中まで入ってくるという事は普段からこういう事をしているのだろう。不快感は全くなかった、良いシステムです。

 翌日はポタラ宮の大通り向いの巡礼者を主なお客にしている食堂でモモを食べた。モモは水餃子のようなもので羊の肉だと思うが臭みも無く美味しく食べた、妻も抵抗が無いようだ。1人前3元也、このところインフレ気味で値上がり傾向にあるようだ。つい前までは2元だったとか。
「角」の単位のお札がそれほど流通していないので値上げは「元」単位になるのか、一挙に3割とか5割の値上げは厳しいと思う。トゥクバも1元上がったばかりということだった。

 食事にと一緒に飲むのがティー、甘いミルクティーというところ。懐かしい味がした、ミルクをシーミー茶で割ったような紅茶とは違う野暮ったい風味が子供の頃を思い出させた。ポットで持ってくるのでたっぷりの量がある、チベット人のお茶好きにはこの量は必要なのだろう。
バター茶を喫する機会は無かった、観光客相手の店ならメニューにあるだろうか。九塞溝で飲んでいてよかった。

 ツアンバはもう一度食べてみたかったのでガイドに頼んだが、適当な場所が無かったのか時間がなかったのか連れて行ってもらえなかった。
ところがポタラ宮参観中のこと展示物の管理を担当している僧が手で袋を捏ねている。袋を指さしながら”ツアンバ?”と聞くと頷いて何か言うているが分からない。暫らく見ていると袋を開いてツアンバを見せて、私に取れという風に差し出すので指でツアンバを摘まんだ、妻にも同じ事をする。思いがけずひとつまみのツアンバをご馳走になった。麦とバターそれに塩気もある、このように袋で捏ねたものが美味しいそうです。

 チベット代表する食べ物飲物を口にすることができました。

写真はモモと辛子およびミルクティーのブルーのポットです。