布団ミノムシの大寝坊

火曜日の朝
布団ミノムシは
大寝坊した



目が覚めると
遮光カーテンの隙間からもれる光が
いつもの朝と違っていて
瞬間的にやばい！と思った

時計を見ると
いつも出かけてる時間の３分前



やばい！と思わず出た声がガラガラで
一瞬休もうかとも思ったけど
６か月間は有給休暇がないから
休めば欠勤だし
１０分で支度して出かけ
何とか間に合った

健康保険証もまだできてなくて
病院にもかかれない



いや
病院はかかったらいいんだけど
とりあえず１０割負担して
後で請求とかってなるのが面倒だから

でも寝坊するほど寝ただけあって
気づけば体調はよくなってた

いつもよりも低い声に
違和感を覚えながら
声帯を傷つけてまで男の声を手に入れた
美月のことを考えた



大事を取って定時で帰りたかったけど
頼まれると断れなくて
残業もした

残業する気持ちを例えるなら
待ち焦がれた定刻の散歩を
待てと言われた犬のよう

前職の自分が
家の中を自由に歩き回れる室内犬ならば



今の自分はクサリでつながれた外犬



始業から終業まで
がっちり拘束されるのにも慣れてないのに
そのあとさらに拘束されるのは
なかなかヘビー

早く散歩に行きたいようと
心の中でキュンキュン鳴いてる



・ 。．.・ 。.．。・・.。．．.。。・ ・。..．

またまた超遅アップで堪忍
こんな具合だけど
今後ともどうぞよろしく