勝五十六の日本戦略論

この危機を機に、少しずつ、日本戦略論と今回の政府の対応の遅れを海外から見た視点で、書いていく予定です

人命軽視とその場しのぎの安倍政権

2020-04-09 11:28:18 | 日記
東洋経済の下記の記事を読んでいて、今回の緊急事態宣言措置に欠けているのは、人命重視の考え方であると気がついた。日本の企業の多くは、社員に今も通勤して、仕事をすることを義務ずけている企業が多い。この記事を読んでいて、今回の措置も、人命軽視とその場しのぎの考え方が、ねずよく残る日本政府と企業に問題があるのは、明らかだと気がついた。まるで第二次世界大戦末期に、もう負けるのがわかっているのに、特攻隊やその場しのぎの作戦させた大本営。
国民に竹槍でアメリカ軍に戦へと言ってみたり、戦艦大和に特攻攻撃で自爆させたり。

満員の通勤列車は、感染の危険が大きいのは、子供でもわかっている。本格的な都市封鎖しないのは、企業の利益に重点を置いて、働く人の人命軽視以外何者でもないい。






緊急事態なのに通勤させられる人々が抱く危難
「生物的な限界」を織り込まない社会の弱点
真鍋 厚 : 評論家、著述家
2020年04月08日

『かつて日本はロジスティクス(兵站)と「人命」を軽視したために戦争に負けたことを忘れてはならない。評論家の山本七平は、第2次世界大戦における日本の敗因を詳しく分析した著作の中で、「バシー海峡」(台湾とフィリピンの間にある海峡)の悲劇に着目した。当時の日本は、制海権のない海に数千人の兵員を満載した「恐怖すべきボロ船」を何十隻と送り込み、推定10万人もの人々がアメリカ軍の魚雷などの犠牲になったのであった。「忘れられた戦没者」とされる彼らは今も暗い海の底に眠っている。
人が、まるでベルトコンベアに乗せられた荷物のように、順次に切れめなく船艙に積み込まれ、押し込まれてぎっしりと並べられていく。そうやって積み込んだ船に魚雷が一発あたれば、いまそこにいる全員が十五秒で死んでしまう――。この悲劇は、架空の物語でなく現実に大規模に続行され、最後の最後まで、ということは日本の船舶が実質的にゼロになるまで機械的につづけられ、ゼロになってはじめて終ったのであった。(山本七平『日本はなぜ敗れるのか 敗因21ヵ条』角川書店)
山本は、戦時中の日本の指導部について、「明確な意図などは、どこにも存在していなかった。ただ常に、相手に触発されてヒステリカルに反応するという『出たとこ勝負』をくりかえしているにすぎなかった」と述べた。