【紹介文】
超ベストセラー『サピエンス全史』に続く第2弾。神を目指した人間の未来を描く必読の書。著者による緊急寄稿「文庫版への序文」を巻頭に掲載!コロナ・パンデミックやロシアによるウクライナ侵攻も含め、私たちはすでに「未来」に足を踏み入れている。近い将来に起こることを歴史から読み取り、今現在私たちがどこにいて、どこに向かっているのかを教えてくれる衝撃の一冊。
【総合評価】 ☆☆☆☆★(満点は☆5つ)
実用性 ☆☆☆☆★
独創性 ☆☆☆☆☆
読み易さ ☆☆☆★★
【西京極の読後感想】
上巻では人類誕生以来の懸案であった「飢饉」「疫病」「戦争」を克服し、次のステージへ進化する為の目標を「不死」「幸福の追求」「神性の獲得」に設定するだろうと提言する。このうち「不死」は医学やバイオテクノロジーの進歩を考えれば当然と言えば当然だが、「幸福」とか「神」とかは抽象的な存在だし、その認識も個人差があるので人類全体の目標と言うにはちょっと無理がある気がする。本作でも「幸福とは何か?」から始まり、下巻で「魂の存在は証明できるのか?」や「宗教とは何か?」などを著者独自の解釈で説明されているが、結局は「本当のところは解らない」という結論。そこはがっかり。でも「宗教は人間が他の動物を家畜化する為の方便である」という解釈は目からウロコ。
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