西京極 紫の館

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死者は噓をつかない スティーヴン・キング/著 文藝春秋

2024年09月17日 20時19分00秒 | 西京極の本棚
【紹介文】
ジェイミー少年は死者が見え、彼らと会話できる。そして死者には嘘がつけないのだ  。不思議な能力のせいでたびたび厄介に巻き込まれつつ何とか日々を送るジェイミーだが、ある事件をきっかけにいよいよ奇怪な出来事が……。恐怖の帝王、得意の青春物語+ホラー。これで面白くないはずがない、円熟の逸品。(土屋 晃:訳)

【総合評価】 ☆☆☆★★(満点は☆5つ)
 ドラマ性 ☆☆☆★★
  独創性 ☆☆☆★★
 読み易さ ☆☆☆☆☆

【西京極の読後感想】
キングの中では長編というよりはちょっとページ数の多い中編的な珍しい作品。訳者がいつもの白石朗さんではないからか、主人公の少年(といっても語り部としての年齢は成年だが…)の一人称語りだからか、文章が平易なので読み易い反面、主人公が語っている=主人公は最後まで無事と判ってしまうので、ホラーとしてはやや物足りない。お話的にも怖さよりちょっと笑える間抜けさがあってホラーが苦手な人でも楽しんで読めるのではないだろうか?タイトルでもある「死者は嘘をつかない」という設定がちょっと都合良過ぎなのもキングっぽくない。キングファンにはちょっと食い足りなさがあるかもね。

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