サンガの2021シーズン総括

シーズン終了して一週間。
この辺で今シーズンのサンガを振り返りと来季への展望を考えてみたい。

２４勝１２分６敗　勝ち点８４　得失点差＋２８　最終順位２位

上記の成績で皆様ご承知の通り、
サンガはめでたく12年ぶりのＪ１復帰となりました！パチパチパチパチ！
この結果については文句のつけようもありません。選手、監督、クラブスタッフ、サンガに関わる全ての人におめでとう！ありがとう！と言いたいです。

ですが…後半戦は対戦相手にかなり警戒・対策された事もあってか、前半戦に比べると勝ちきれない試合が増え、勝ち点も伸び悩みました。それはリーグ戦ラスト３戦がすべてスコアレスドローとなった事でも明らかです。やはりＪ２リーグって難しい。順位に関係なくどこと戦っても絶対勝てるってほど力の差はないですね。

サンガが敗戦を喫したのは、磐田（２敗）、長崎（２敗）、甲府（１分け１敗）、秋田（１勝１敗）の４チーム。この内取りこぼしたと言えるのはアウェイ秋田戦のみ。この試合は連戦の疲れがあったのと、昇格初年度の秋田の勢いに押し切られたという印象。それ以外は純粋に相手の方が強かった。逆に言えばまだまだ今年のサンガには甘さがあり、足りないところがあったという事だと思います。それは攻撃陣の決定力不足であったり、守備の一瞬の緩みであったり。Ｊ２ではそれが必ずしも敗戦に繋がらないかもしれませんが、Ｊ１では即敗戦になりかねない。とどのつまり決めるべきところで決められるか否かです。（契約更新してくれるかどうかまだ定かではないけれど…）ウタカ一人に頼っていては来季Ｊ１残留は難しい。ミヤの二桁ゴールに加え、最低もう一人は計算できる得点源が欲しい。

話がやや各論になったので総論に戻します。

キジェさんが今季のスローガンとして掲げたＨＵＮＴ３。
HIGH INTENSITY（高い強度）
ULTIMATE（究極）
NEW BORN（新しいチャレンジ）
TOUGH（タフさ）
そして勝ち点“３”。
それは試合の結果如何に関わらず最後まで貫かれていたとは思います。その気迫は我々サポーターにも伝わりました。コロナ禍でヤジも飛ばせない状況ではありましたが、今年に関していえば恐らく「最後までボール追いかけろや！」とか「足止まっとるやんけ！」とか「勝つ気あるんかい！」とかのヤジは出なかったでしょう。それだけでも賞賛に値します。それを体現してくれていたのがキャプテンの天馬であり、中盤の刈り取り役の颯太でした。その二人もシーズン終盤には相手に躱されたり、疲れで運動量が落ちたりと、綻びもあった様に思います。彼らも完璧ではないし、試合に出られない事も今後出て来るでしょう。その時、彼らに代わるプレイ強度や運動量を担える選手も必要。

次に守備。今季のサンガはリーグ最少失点の３１。やはりＪ２というリーグでは“堅守”がデフォルト。点を取られなければ、勝てはしなくても最悪引き分けには持ち込める。昇格するには（先にも書いたが）それだけではダメだけど、守備がダメだといくら得点力があっても残留は出来ない。今季Ｊ３降格の憂き目に遭った松本、北九州、愛媛、相模原、残留はしたけど最後までヤバかった群馬、金沢などがそうだ。それはＪ１でも同じ。その意味では来季もベースとなる堅守を維持しないといけない。今季不動のCBだったバイスは来季いない。となると、将吾、一真だけでは心許ない。バイスのような前線のウタカへのピンポイントとロングフィードもなくなる。CBの補強は必須だし、既存戦力との融合を早い時期に完成させないといけない。

最後に両ウイングというか…キジェさん流に言えば“アクセル”。右のタカと左のオギ。どちらも前半戦では攻撃に力点が置かれ過ぎて、攻め上がったスペースを突かれてピンチを迎える事が多かった。それが後半になって守備の意識が浸透してきたのかそういうシーンは減った。二人とも凄く成長したと思う。まず来季に向けてレンタル中のオギを手放さない様、クラブには頑張ってもらいたい。まだまだプレーは粗削りだが、オギのファンは多い。そういう選手は貴重だし、まだ伸び代もあるだろうから。

以上、OUTばかりでINや契約更改の発表がないサンガですが、いくら２位で昇格したと言っても、Ｊ１になってしまえば最下位ですから。一緒に昇格する磐田を含めすべてが格上なわけで…ここまで書いてきた様に全然戦力は足りてません。これから「おおっ！そうきたか！？」と思わず言っちゃう様な補強をお願いしつつ、今季レギュラーだったメンバーのさらなる奮起、成長を期待します！