うちにいたタマはサバトラだった
サバトラのタマは猫嫌いの母が1番可愛がっていた
土曜日のある日、家に帰ると裏口近くで箱に入って横たわるタマがいた
それを母が見ていて
「死んじゃったん?」
小学低学年のわたくしプリシラが聞いた
「プリシラが帰るまで埋めるのを待っていたんだよ」
母が言った
無駄に広いプリシラ家の庭の端っこに行って母と二人で穴を掘って埋めた
今思うとなぜプリシラだったのだろう
姉も弟もいるのに母はわたくしプリシラを待っていた
タマにご飯をよくあげていたからかな
思い出すと姉と弟がタマにご飯をあげるのを見た記憶がない(見なかっただけかもしれない)
母に怒られたとき、タマがお母さんだったら良かったのになぁ、と本気で思っていたので一緒に寝たりテレビを見るときも本を読んでいるときも(小学低学年の頃は人見知りが激しくて友達がいなかった)いつも一緒だったな
猫は可愛いし癒し
でも悲しいかな、飼うことはもうないけど。