あらためて聴いてみると、ずいぶん物悲しげな曲ではあります。
まあのろさんの天国にはこのぐらいがちょうどいいのよ。
Francesco Petriniの名前で検索してみても、ネット上にはたいした情報はございませんでした。こちらによるとハープ奏者兼作曲家であった人物で、メクレンブルク-シュヴェリーン(現在のドイツ北東部)で宮廷仕えをしたのち、1769年にパリへ赴き、作曲や執筆にいそしんだとのことです。こんなに美しい曲を作曲(編曲?)したのに、あんまり有名ではないのですね。そんなもんか。
Gooブログではアクセス解析サービスが有料でございまして、ワタクシは使っておりません。しかし半年に一度くらいの割合で10日間のお試し無料期間があり、その時は検索キーワードやら、閲覧数が多かった時間帯やらの情報を見ることができます。今が丁度その期間であり、昨日のアクセス解析を見てみました所、「joker's song miracle of sound 翻訳」というキーワードで当ブログに行き当たったかたがいらっしたようです。
Joker's Songは以前の記事で取り上げましたが、せっかくなので再度歌詞付きでご紹介しようかと。
こうして展覧会レポがどんどん遅くなっていく。
なお「You'd be lost」はそのまま訳すると「お前は茫然自失になるだろう」とか「お前はどうしたらいいか分からなくなるだろう」という意味になるかと思いますが、これですと歌詞として納まりが悪いのと、もっとバットマンを馬鹿にした感じを出したいという理由から、「迷子ちゃん」と意訳しました。
また「I have studied the mind of this bat」は直訳すれば「このコウモリの精神について研究してきた」となりますが、同様の理由により「こいつの考えは分かってる」と意訳しました。
誰かの権利を侵害しているつもりはございませんが、怒られたら引っ込めます。
Music and Lyrics by: Gavin Dunne
Grinning down through the gates
にたりと笑いながら門の外を見下ろす
Watch the night suffocate
見ているのさ、夜が
All the light as it smothers the sun
太陽を覆い隠して、すべての光を窒息させるのを
I can tell by the moon
月の光で俺にはわかる
You'll be joining me soon
お前はもうじきここへ来る
As a guest in my fortress of fun!
俺の”お楽しみの砦”の客として
And I can't wait to see you
待ちきれないぜ
And once again free you
またお前を解放してやるよ
Released from your humorless air
ユーモアを欠いた空気から
Someday I will replace
いつの日か替えてやるよ
That big frown on your face
お前のひどいしかめっ面を
With a smile and a murderous glare
ニコニコ顔とギラつく眼差しに
*
We are two of a kind
俺とお前は同類だ
Violent, unsound of mind
暴力的で精神異常
You're the yin to my yang, can't you see?
お前が陰なら俺は陽、分かるだろ?
And if I were to leave
もし俺がいなくなったら
You would grumble and grieve
お前はうだうだ言って悲しむだろうぜ
Face it, Bats…You'd be lost without me!
認めろよバッツ、俺がいなけりゃお前は迷子ちゃんさ
You'd be lost (You'd be lost)
迷子ちゃん(迷子ちゃん)
You'd be lost (You'd be lost)
迷子ちゃん(迷子ちゃん)
Face it, Bats…You'd be lost without me!
認めろよバッツ、俺がいなけりゃお前は迷子ちゃんさ
I'm just trying to show you
お前に説明したいだけなんだよ
Just how well I know you
俺がお前をどんなによく知ってるか
I understand just how you feel
お前の気持ちは分かる
Threw your reason away
理性なんか捨てちまえ
'Cause you had one bad day
”あるひどい一日”を経験したからには
And your mind let go of the wheel
まともな精神なんかさよならだ
Still we're fated to battle
それでも俺たちは闘う宿命
You pout and I prattle
お前は膨れっ面、俺は喋りっぱなし
Don't you ever tire of this game?
こんなゲーム、くたびれないか?
But you'll not make it end
だがお前はこいつを終わらせない
'Cause I'm your only friend
だって俺はお前の唯一の友だもんな
We are opposites but we're the same
俺たちは正反対、でもおんなじなのさ
*繰り返し
We have so many wonderful stories
俺たちにはいくつもの素晴らしい物語がある
I have studied the mind of this bat
こいつの考えは俺には分かってるんだ
A hero with no praise or glory
賞賛も栄光もないヒーロー
Just his cape and his cave and his...
あるのはただケープと、洞窟(ケイブ)と...
MEOW!!! AAHHHAHAHAHOOOOHOHOHHAHAH!
ニャーオ!(げらげら)
When the Devil is too busy
悪魔は忙しすぎ
And Death's a bit too much
死神ではちょっとやりすぎって時には
They call on me by name you see
俺にお呼びがかかる
For my special touch
俺の特別なタッチを求めて
To the gentlemen I'm Miss Fortune
殿方にはミス・フォーチュン(「ミス・幸運」と「ミスフォーチュン(不幸)」をかけている)
To the ladies, I'm Sir Prize
ご婦人方にはサー・プライズ(「素晴らし卿」と「サプライズ(驚き)」をかけている)
But call me by any name
だが好きなように呼んでくれ
Any way it's all the same
いずれにしても同じこと
I'm the fly in your soup
俺はスープの中の蝿
I'm the pebble in your shoe
お前の靴の中の砂利
I'm the pea beneath your bed
お前のベッドのえんどう豆(アンデルセン『えんどう豆の上に寝たお姫様』から)
I'm a bump on every head
全ての頭にできたこぶ
I'm the peel on which you slip
お前が滑って転ぶ皮
I'm a pin in every hip
全ての尻にささるピン
I'm the thorn in your side
俺はお前の心配の種
Makes you wriggle and writhe
そのためお前は身をよじる
*
And it's so easy when you're evil
それもこれも簡単なことさ、邪悪な者にとってはな
This is the life, you see
これが人生ってものさ、そうだろ
The Devil tips his hat to me
悪魔も俺に挨拶するよ
I do it all because I'm evil
それもこれも俺が邪悪だからさ
And I do it all for free
全部タダでやってやるよ
Your tears are all the pay I'll ever need
報酬はお前の涙で充分さ
While there's children to make sad
悲しませるべき子供がいるなら
While there's candy to be had
取られるべきキャンディがあるなら
While there's pockets left to pick
すられるべきポケットがあるなら
While there's grannies left to trip down the stairs
階段を転げ落ちるべき婆さんがまだ残ってるなら
I'll be there, I'll be waitin' round the corner
俺はそこにいる、すぐそこに
It's a game, I'm glad I'm in it
これはゲームなんだ、参加できて嬉しいね
'Cause there's one born every minute
カモはいくらでもいるからな(注:以前の訳から訂正しました 11/3)
*繰り返し
I pledge my allegiance to all things dark and dire
俺は忠誠を誓う、全ての暗く恐ろしい者どもに
And I promise on my damned soul
俺の呪われた魂にかけて誓う
To do as I am told, Lord Beelzebub
指令通りにやることを。ベルゼバブ様も
Has never seen a soldier quite like me
俺ほどの戦士はご存知あるまい
Not only does his job, but does it happily
仕事をこなすだけでなく、喜んでやるのだからな
I'm the fear that keeps you waked
俺はお前を眠らせない恐怖
I'm the shadows on the wall
俺は壁に落ちる影
I'm the monsters they become
その影から生まれ出る怪物
I'm the nightmare in your skull
お前の頭蓋の中の悪夢
I'm a dagger in your back
お前の背中に刺さったナイフ
And extra turn upon the rack
拷問台では追加のひと締め
I'm the quivering of your heart
俺はお前の心臓の震え
A stabbing pain, a sudden start
突然に襲う、刺すような痛み
*繰り返し
It gets so lonely being evil
邪悪でいると孤独がつのる
What I'd do to see a smile
どうしたら微笑む顔を見られるのか
Even for a little while
ほんの少しでもいいんだ
And no-one loves you when you're evil...
誰も邪悪な者を愛してはくれない...
I'm lying through my teeth!
な~~~んちゃんてな!
Your tears are all the company I need!
俺のツレにはお前の涙で充分さ
以上
And extra turn upon the rack(拷問台では追加のひと締め)ってのが実にいいですね。この拷問台というのはウォルシンガム話5でご紹介した人間引き延ばし機のことでございます。
他の収録曲は、元恋人の今の彼氏を殺して川床に埋めることを妄想する男の歌(Ex Lover's Lover)や、「頼むよ、上の階に住んでるうるさい馬鹿を殺してくれよ、お前俺の友達だろ」と迫る(The Man Upstairs )、恋人への猜疑心と嫉妬にのたくる男の歌(Snake)、妄想の恋人を妄想の中で殺したのちにおそらくは自殺する男の歌(The Chosen)などなどでございまして、要するに、ゴスです。「毎日が僕らの記念日みたいだ」と歌う2曲目の『Anniversary』だけは、なぜか5月の風のような直球さわやかラヴソングなのですが。
さて物心ついた時からなぜか恐竜、爬虫類およびドラゴンの類いが好きでございました。人生で初めて劇場に二回観に行った映画は『ジュラシック・パーク』でございます。ゴジラとかガメラは、あれは「怪獣」なので興味の範囲外でございます。ドラゴンと怪獣は違うのかって。違うのです。違うったら違うのです。ですから「♪Puff the magic dragon」が「♪不思議なパフ、かいじゅうだ」になってしまうのはイカンと思っております。