ユニコムかつしかつれづれ日記

NPO法人ユニコムかつしかのパソコン教室活動などのよしなしごとを、そこはかとなくゆるりと書きしるしてまいります

世界の涯てまで連れてって

2015-10-12 | 日記

 

つきよのうみにいちまいの てがみをながしてやりました

つきのひかりにてらされて てがみはあおくなるでしょう

ひとがさかなとよぶものは みんなだれかのてがみです

 

47歳の若さで世を去った寺山修司の生誕80周年。

夕べ、ラジオ番組で吉永小百合が朗読していた詩です。

特に寺山ファンというわけではありませんでしたが、幾つかの言葉や短歌などが記憶にあります。

 

たとえば、書を捨てよ街に出よう

たとえば、時には母のない子のように

たとえば、世界の果てまで連れてって

 

ふるさとをうたう歌でいちばん好きなのは、次の短歌でしょうか。

 村境の春や錆びたる捨て車輪ふるさとまとめて花いちもんめ

 

寺山の短歌には、俳句からの盗用、盗作が多いと騒がれたことがありました。

が、もともと本歌取りという伝統もあることですから、要は言葉の組み合わせがどうかこそが本質。

色々と世間を騒がした人ですが、自らをうたったこんな短歌も。

 麻薬中毒重婚浮浪不法所持サイコロ賭博われのブルース

 

時には母のない子のように

の歌は、このあと、黙って海を見つめていたい、と続きます。

そして2番目には、長い手紙を書いてみたい、のフレーズも。

 

ふるさと、うみ、てがみ。

寺山ワールドの真骨頂は天井桟敷による演劇なのでしょうが、これらも欠かせない気がします。

そして、その世界の芯には深い孤独があるように思います。

 

一番最後でもいいからさ

世界の涯てまで連れてって

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