アニメなどの映像作品を制作したり、出演者らを育成したりしている学校法人「吉田学園」(大阪市)と彦根市が連携し、彦根市内にエンターテインメントに特化した専門職大学の開学を目指すことが決まった。吉田尚剛理事長と和田裕行市長が3月22日(水)、彦根市役所で基本合意書を締結した。
2027年の開学を目指し、映画やアニメ、ゲーム業界などの人材育成を図る。脚本家などの制作者や、俳優などを志す学生が4年間で実践学習を含む専門的な学びができるようにする。滋賀県立高等専門学校の候補地として提案していたJR稲枝駅西側の4ヘクタールの民有地に開設を予定する。
吉田学園は、アニメや実写の映像作品、漫画などを制作したり、出演したりする人材を育てる2年制の専門学校を東京と大阪で運営するほか、映画制作などにも携わっている。
吉田学園・大阪アミューズメントメディア専門学校
彦根市は彦根城などの歴史遺産や、琵琶湖をはじめとした自然も豊かなことから、和田市長の就任以降、映像作品のロケ地誘致などに力を入れている。和田市長は「彦根に新しい教育機関を迎え、日本のハリウッドを目指す第一歩にしたい」と意気込む。
学園側も「彦根は日本の真ん中にあって東京や大阪からアクセスが良く、自然も豊か。映画の撮影にふさわしいまち」と評価する。吉田理事長は「エンタメの学校が少ない中で東京に集中している。彦根に拠点をつくり、地方から映画業界を目指す人材を輩出したい」と語った。