長浜市口分田町の「吉正織物工場」は、長浜特産の絹織物「浜ちりめん」に、化学物質不使用と、繰り返し洗えるという新たな魅力を加えた2種類の生地を、フランス・パリで2月7〜9日に開かれる生地の国際的な見本市「プルミエール・ヴィジョン・パリ2023」に出品する。
環境意識が高い欧米市場で売り込み、「浜ちりめん」の販路拡大を目指す。
↑写真:中日新聞より
化学物質を一切使っていない浜ちりめんの商品名は「NecoS(ネコス)」。吉正織物工場と滋賀県が開発した。
浜ちりめんは通常、生糸に含まれるタンパク質を取り除くため、最終工程で「ソーダ灰」と言われる化学物質を使用するが、ネコスはわらや木といった植物由来の灰の液体で代用している。生地の染色にも化学物質は使わず、柿渋や梅、桑の木などで草木染している。
繰り返し洗える商品は「ヨシマサタフシルク」。長浜市の浜縮緬(ちりめん)工業協同組合が昨年開発した加工技術を採用している。
本来、絹織物は洗濯機で洗うと、絹の繊維が壊れて、ゴワゴワとした感触になる。「ヨシマサタフシルク」は、絹の繊維の分子同士を結合させる加工を施すことで、60回洗っても生地が傷んだり縮んだりしないという。
300年近い歴史があるとされる浜ちりめんは、「シボ」と言われる生地表面の凹凸を生み出すために、水をかけながら絹糸をねじって作る技法が特色。主に京友禅や加賀友禅などの高級着物に使用されてきたが、「着物離れ」によって生産量は落ち込んでいる。
新たな販路を開拓するため、吉正織物工場は2017年から、欧州の高級ブランドメーカーに、ドレスやスカーフといったアパレル用の生地として、浜ちりめんの出荷を始めた。浜ちりめんの落ち着いた光沢やシボの質感がメーカーに評価されたからだ。
欧米市場は環境負荷が少なく、繰り返し使えるといった「サステナブル素材」の引き合いが多い。市場の要求に合致するネコスとヨシマサタフシルクを見本市でアピールし、欧米での一層の需要拡大を狙う。
300年近い歴史があるとされる浜ちりめんは、「シボ」と言われる生地表面の凹凸を生み出すために、水をかけながら絹糸をねじって作る技法が特色。主に京友禅や加賀友禅などの高級着物に使用されてきたが、「着物離れ」によって生産量は落ち込んでいる。
新たな販路を開拓するため、吉正織物工場は2017年から、欧州の高級ブランドメーカーに、ドレスやスカーフといったアパレル用の生地として、浜ちりめんの出荷を始めた。浜ちりめんの落ち着いた光沢やシボの質感がメーカーに評価されたからだ。
欧米市場は環境負荷が少なく、繰り返し使えるといった「サステナブル素材」の引き合いが多い。市場の要求に合致するネコスとヨシマサタフシルクを見本市でアピールし、欧米での一層の需要拡大を狙う。
吉田和生社長は「浜ちりめんに新しい付加価値を加えることで、欧米でアパレルだけでなく、寝装寝具、インテリアなどにも販路を広げたい」と話す。
吉正織物工場
長浜市口分田町629
https://yoshimasa-orimono.jp/
<中日新聞より>
吉正織物工場
長浜市口分田町629
https://yoshimasa-orimono.jp/
<中日新聞より>