国立大学法人滋賀大学データサイエンス・AIイノベーション研究推進センター(彦根市馬場1)と独立行政法人国際協力機構(JICA、東京都)がこのほど「データサイエンス分野における連携に関する覚書」を締結した。
↑写真:滋賀報知新聞より
全国に先駆け、データサイエンスの研究・教育に取り組んでいる滋賀大学では、2022年に同センターを設立、研究成果の社会実装化、先端研究のけん引などに取り組む一方、オンライン教材コンテンツを提供するなど、デジタル化を支える人材育成にも取り組んでいる。
一方、JICAでは開発途上国の課題解決のための目標の一つに「デジタル化の推進」を掲げており、開発途上国のデジタル化推進による課題解決と価値創出、その基盤整備として情報通信環境の整備、人材育成位に取り組んでいる。
今回、デジタル化の推進を重要政策としているブータン政府から若年層に対するデータサイエンス教育プログラムへの協力を要望されたJICAが、滋賀大学同センターのオンライン教材「高校生のためのデータサイエンス入門」の提供を受け、JICAで翻訳したその教材を活用した人材育成を図ることと、他の開発途上国でもデータサイエンス分野での連携協力を進めていくことを目的とし、覚書締結へとつながった。
覚書の締結式は滋賀県庁で行われた。覚書に署名した滋賀大学同センターの笛田薫センター長は「今回の連携を機に大学の成果を海外へ更に発信していければ嬉しい」と述べ、JICA関西センターの木村出センター長は「この覚書は日本の知見と利他の精神を生かし、現代の人間の安全保障の推進になる」とし「今回の滋賀大学との協力関係の強化を含め、信頼で世界と滋賀をつなぐ動きを深めていきたい」と語った。
<滋賀報知新聞より>