東近江市市辺町の農事組合法人「滋賀第五営農組合」が、琵琶湖を代表する魚介類「琵琶湖八珍」に数えられるビワマス、ホンモロコ、スジエビを使った「湖魚のキムチ」を商品化している。
自家製調味料の甘辛さと、地元の料理人の監修で湖魚ならではの風味を生かし、「日本酒に合うキムチ」としてアピールしている。
↑写真:中日新聞より
同組合は、5種類の唐辛子などを独自にブレンドしたキムチの素「ヤンニョム」にハクサイやダイコン、キュウリを漬け込んだ「近江あかねキムチ」を製造、販売している。テレビ番組で紹介された北海道のサケのキムチにヒントを得て、滋賀県ならではの湖魚をキムチにしようと、昨年10月から商品開発を進めていた。
湖魚を扱う東近江市内の日本料理店「魚繁大王殿」の岩崎勝料理長と協力し、試作を重ねた。12月には金融機関などの50人ほどに試食とアンケートに協力してもらい、「生々しい」「骨が残る」といった声を受け、漬け込む前の素焼きの加減を調整したり、真空状態にして漬け込んだりして改善した。細菌検査も繰り返し、日持ちも重視した。
3種はいずれも天然物。ビワマスは皮付きでうま味を最大限残し、スジエビも香ばしさがある。ホンモロコは当初、野菜にはない脂分に苦戦したが、ほろ苦さと甘辛さを調和させた。
滋賀県の補助金も活用し、パッケージにもこだわった。近江八景や、地元の蒲生野を舞台に詠まれた大海人皇子と額田王の相聞歌を題材にしたデザインで、贈答用にもできる高級感のある仕上がりとなった。
専務理事の中井康秀さんは「湖魚は幼いころから親しみがある懐かしい味で、キムチも皆さんに喜ばれる味になった。一度に沢山は作れないので、反響を見ながら限定販売したい」と意気込む。「滋賀県には美味しいものがまだまだある。八珍すべてをキムチにして、地産地消で県を元気にしたい」とも語り、「近江あかねキムチ」のブランド化に意欲を示した。
販売会:
2021/5/16 三井アウトレット竜王: 滋賀マルシェが開催される。近江あかねキムチ(白菜・大根・きゅうり)に湖魚で作ったキムチパックも販売。
2021/5/12~2021/5/18 梅田阪急百貨店地下2階 和のいろいろコーナーに出店。
2021/5/12~2021/5/18 梅田阪急百貨店地下2階 和のいろいろコーナーに出店。
ビワマスは3240円、ホンモロコは2700円、スジエビは2160円。
問い合わせ: 滋賀第五営農組合
滋賀県東近江市市辺町2340
0748(22)6383