東近江市在住の鉄道ライター、「辻 良樹」さんが解説する新刊「京都府・滋賀県の私鉄 昭和~平成の記録」が東京の出版社から出版された。
辻さんは「近江鉄道の懐かしい写真がこれだけ多く載った本は少なく、多種多様な車両や活気のあった時代を見て貰いたい」とPRしている。
新刊「京都府・滋賀県の私鉄 昭和~平成の記録」
本書はB5判で、160ページ。東京在住の複数のベテラン写真家の作品を掲載し、辻さんが解説している。
内容は、両府県の中小私鉄が中心で、
第1章がカラーフィルムの写真、
第2章がモノクロフィルムの写真で、昭和30年代から50年代にかけての写真を中心に構成している。
滋賀県内の私鉄では特に近江鉄道に紙面を大きく割き、カラー10ページ、モノクロ8ページにわたって紹介し、西武鉄道のカラーに似たツートンカラーの時代が大半を占める。
・貨物列車では、多賀の石灰石輸送やキリンビール輸送のカラー写真などを掲載。荘厳な屋根が特徴的だった近江鉄道米原駅舎のカラー写真が貴重だ。
・電車の写真では、高度経済成長期に投入されたオリジナルの新型電車(1形や500形)や小田急、京王、京浜急行といった東京の大手私鉄の中古車体を活用した改造車の姿も掲載。
駅には行商人や電車通勤する人などが写り、現在無人化した駅に駅員が写る。ED31形やED14形などの電気機関車も現役。昭和50年代末期まで運行した郵便電車の写真も掲載する。
東近江市内の写真も多く、蒲生野を走り抜ける懐かしい八日市線の写真もある。このほか滋賀県内の私鉄は、京阪京津線、京阪石山坂本線、江若鉄道などを掲載している。
辻さんは、「当時の車両を楽しむほかに、今とは異なる駅の表情や沿線風景に懐かしさを感じて貰い、久々に乗車して沿線の今昔を感じて貰えば」と話している。
本体価格2980円(税別)。全国の主要書店のほかネット通販でも販売している。
問い合わせ: 出版元のアルファベータブックス(TEL03―3239―1850)
<滋賀報知新聞より>