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後世へ珠玉のメッセージ 近江商人博物館で商家の訓展

 先人から代々受け継がれてきた近江商人の家訓を紹介した「商家の家訓展」が、「近江商人博物館」(東近江市五個荘竜田町)で開かれ、現代にも通ずるメッセージを紹介している。


↑写真:滋賀報知新聞より

 近江商人たちは、先人からの知恵や自身で培った知識、経験を子孫や社会の繁栄・発展を願って、大切と感じたことを冊子や手紙に記し、また、掛け軸や額に掲げたりと様々な形で残してきた。
同展では、全国で活躍した近江商人が後世に向け懸命に伝えた教訓を家訓として展示している。

 「商売道の尊さは、売り買い何れをも益し、世の不足をうずめ、菩薩の心にかなうもの」と残したのは、伊藤忠商事や丸紅といった大手総合商社を創業した初代伊藤忠兵衛。近江国犬上郡八目村(現在の滋賀県犬上郡豊郷町)出身の近江商人で、後で言う「売り手よし、買い手よし、世間よし」の三方よしの精神を説き、後世に真摯に伝えてきた。

 会場には近江国神崎郡金堂村(現在の東近江市五個荘金堂町)の近江商人・外村宇兵衛家に伝わる家訓の書物も展示されている。
「一 凡、人は忠孝仁義誠の五道に基かずして、諸道成就致候様これ無し」の一文から始まるもので、両親への孝行を思い続ける「忠孝」、利益のほかにも人を思いやる心を持つ「仁」、人として正しい道を歩む「義」、わずかの偽りで後々大きな難事を引き起こさないための「誠」の5道を戒め、立身出世の秘訣を説いている。

 そのほかにも代表する近江商人の家訓が、当時のエピソードとともに紹介されている。心に響くメッセージとの出会いがあるかもしれない。

近江商人博物館(東近江市五個荘竜田町)
展示:8月30日まで。入館料300円、小中学生150円。
開館時間:09:30~17:00(入館は16:30まで)。月曜日休館。

<滋賀報知新聞より>
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